発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Q2516.大きな声を出しても大丈夫な環境は、どんなものがありますか。

A.まわりに人がいないところ、うるさくて声が目立たないところなどがあります。もちろん、スタジオなど防音してある施設がベストです。

Q2517.息をもっと強く深くしたいです。自分の声がペラペラな気がします。量も質も悪いのでしょうか。

A.口先での加工なくして胸、腹の声中心にしましょう。作り込む、声の芯、声を出して動かす、歌うのでなく語る、大きく語る、体から悟る、腰からの声、英語声(息)などを参考にしてください。ウォーミングを充分にして、大きめにイメージシュミレーションを…

Q2514.歌っているときのイメージは、語りかけるイメージ(言葉によって)なのか、歌いかけるイメージ(歌によって)なのか、どちらがよいのでしょうか。また、言葉からメロディをつけて歌にしていく際に、どうイメージをもてばよいのでしょうか。

A.言葉に音楽がつくと、多くの場合やわらかく、心地よくなるようになります。楽器としての音色の力を中心に考えてみてください。言葉、せりふに対して、歌は、メロディやトーンでの装飾ができます。楽器に対して、歌は人間の声であり言葉がつくのが、優位な…

Q2515.演歌などで「死にたい」などの感情が入っている歌があります。そういう歌を歌うときは、本当に死にたい気持ちで歌う方がよいのでしょうか。それとも、伝えたい内容によって変えるべきなのでしょうか。

A.表現としては、1.なり切る、2.第三者としてして語る大きくこの2つのスタンスがありますが、気持ちを入れることよりも、気持ちが伝わることが重要です。いろんなスタンスがありますので、研究してください。

Q2512.声質が気になって仕方ないのですが。

A.「声を飲んでいる」「奥に入っている」などと言われたことはありませんか。これを日常的にトレーナー言われているかたは自分の喋っている声と歌っている声を録音して聞き比べてみましょう。これがかなり音色に違いがある方は「自然な声」ではなく声を「作…

Q2513.クラシックの発声と、ジャズやポップスを両方できるようにするのは難しいですか。

A.ジャズやポップスも一口でくくれないほど幅広いものですから、区別する必要はありません。

Q2510.声のスタミナをつけたいのですが。

A.声のスタミナは必要なので、長い時間の練習もレベルが上がってきたら必要になってきます。そこで気をつけなければならないのは、長い時間の練習ほど声を聴かないで体のバランスを考えることが重要になってきます。一番良くないのは、自分の声の音量を喉で…

Q2511.一流の歌手は生まれつきのどが違うのですか。

A.「顎を落として口を横に開けることが必要。もちろん高い音を出す時には口を少し開けるべきだが、大方のポジションは微笑んでいる時の形と考える」「肺は完全に充満している必要がある。充分に呼吸すれば腹部が沈むと同時に胸が上がるはず」これはフレデリ…

Q2508.高音域の発声についてのヒントをください。

A.高音域は、限界はほぼなく発声できるといっていいと思います。(もちろん限界はありますが、理論的にはかなり高い位置まで誰でも出せるようになります)。しかし、高音域では声の音色を多少変えていかないと、中音域までと全く同じ口の開け方やフォームで…

Q2509.パッサッジョと口の形について詳しく教えてください。

A.口の形を、特に高音域ではある程度フォームとして決めておくといいです。パヴァロッティが歌っている顔のアップをみるととてもわかりやすいのですが、パッサッジョの辺りで口があまり動かないフォームを取っています(口をあまり開けすぎていない)そして…

Q2506.passo a passoとは何ですか。

A.passo a passo とはイタリア語で「一歩一歩」という意味ですが、発声に関して、焦ることは一番の遠回りだと思います。 私が今まで声を鍛錬してきた経験上の話ですが、焦って声を鍛錬していた時期は、その場のごまかしや表面上の表現や声で上手くいくとき…

Q2507.どうすれば腹から声が出せますか。

A.声を出す時は、全身を駆使して声を出しましょう。しかし、よく腹から声をだせ!という体育会的な言葉を耳にしますが、これはある意味で逆に危険な言葉だと思います。そうやって声を出そうとすると大概、お腹周りの筋肉が硬直しすぎて、横隔膜の自由を完全…

Q2504.コロラトゥーラについて知りたいです。

A.声楽技法の中のひとつに「コロラトゥーラ」という技法があります。速いフレーズの中で装飾音など素早く変わる音程を歌う技法です。続には、「転がす」とも言います。このコロラトゥーラの練習は、声のトレーニングに非常に効果をもたらすと、古い発声教本…

Q2505.声を聴かないことが大切と言われたのですが。

A.声を出しながら自分の声を聴く人がとても多いのですが、特に、音量を聴かないようにしてください。声を聴こうとすると大概、響きすぎる部屋では支えを抜いて満足してしまい、響かない部屋では音量を増そうと喉を強く締めて出してしまう傾向にあります。発…

Q2502.声が厚ぼったくなったり薄っぺらくなったり、調子が安定しません。

A.上級者向けですが、響きのポイントは、一つの場所に固執しないようにしてください。大雑把には、低音域は胸に、高音域は頭に、ですが、細かくはいろいろあります。鎖骨の真ん中、うなじ、前歯の上下、鼻の付け根、頭頂部、口蓋、などに響きの場所を感じ、…

Q2503.うなじの感覚というのを教えてください。

A.体が上手く使えているときは、体の後ろ側がとても機能的になっていて、腰に空気が蓄えられる感蝕を利用して声を支えることが出来ると思います。そのとき、もう一つの大事な感覚として、うなじの感覚があります。うなじにある筋肉が、息を吸うときにひっば…

Q2500.姿勢はどのくらい重要でしょうか。

A.いい姿勢こそがすべてというわけではありません。歌う時の姿勢というのは、ライブでは多少崩れますし、完全にいい姿勢を維持させるのは至難の業です。姿勢に悪い方向で固執しすぎると、余計な緊張を生みます。 しかし、姿勢というものが乱れてくると、声…

Q2501.ロングトーンで練習することはどのような効果がありますが。

A.ロングトーンの練習は、うまく発声が出来てきたころに行うととても効果のあるトレーニングになります。ただし、うまく発声が出来てきたころ、という条件付です。息を漏らしてしまう発声をしている時にロングトーンの練習をたくさん行うと、声門を開閉させ…

Q2498.調子が良かった声がスランプによって出なくなってしまいました。

A.基礎が無い人は、どんどん研究を重ねて向上心をもって取り組んで欲しいと思います。しかし、向上していく途中には、うまくかみ合っていた歯車が一時的にかみ合わなくなってしまうことは大いにあります。人によって軽傷重症の違いも様々だと思います。特に…

Q2499.声は以前よりも出るようになりましたが、歌のスキルをもっと高めるにはどうしたらいいですか。

A.ヴォイストレーニングは、あくまで声をよくする為のひとつのパーツだと思ってください。もちろん、ヴォイストレーニングはパーツの中ではとても重要なものですが、それのみで音楽表現が組み立てられるわけではありません。よく、曲の頭から端まで大きな声…

Q2496.アの音が出しづらいと感じる場合の対処法は。

A.ウの母音は、口の中の空洞を広くして唇を少し窄めることによって出口を少し狭くします。ウの母音は、息の流れを作る練習に適しています。イの母音は、舌が持ち上がり口蓋に近づいて発音されます。イの母音は、響きをよりコンパクトにして声を集める練習に…

Q2497.シャウトはよくないことですか。

A.よく、シャウトで喉に負担がかからない為にはという質問がありますが、シャウトは上手くやるとある程度たくさん出しても負担はこないと思います。実際、オペラでも時代が新しいもので現代風の作品に多いのですが、「叫ぶ」と標記されているものはたくさん…

Q2494.ステージパフォーマンスでの心構えを教えてください。

A.芝居をやるときも音楽のライブの時も、舞台袖からでていく時というのを大切にしてください。芝居をやるときは、お客さんが見えないところから芝居をやり始めて出て行かないと、素の人間が見えてしまうことがあります。 同時に、ライブの時も舞台袖で気を…

Q2495.響かない部屋になると声をコントロールしづらくなります。

A.何度か響かない部屋で気をつけることをいってきましたが、実は発声がよくなると部屋の響く響かないがそれほど気にならなくなってきます。喉の力が抜けてくれば、声が自分の耳に実感として残らなくても安心してくるからです。息の流れが悪いとどうしても喉…

Q2492.オリジナリティを磨くにはどうすればよいでしょうか

A.いろいろな音楽を聴いて、素晴らしいと感じたり、その素晴らしい点を分析することはとても重要なことです。感性とは、たくさんの教養の中から生み出されるものです。例えば、英語の曲だけでなく、ドイツ語、フランス語、イタリア語、中国語、韓国語、等た…

Q2493.ドラマティックな歌と叙情的な歌とで発声を変えたりしますか。

A.基本的に、自分の発声スタイルというものをたくさん持つことはあまりよくないと思います。ので、タイプとしてドラマティックな表現に長けているタイプと叙情的表現に長けているタイプというのはどうしても生まれてくると思います。もちろん両方を兼ね備え…