発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Q3368.発声練習をしないで、曲だけ歌っていてうまくなりますか?

A.歌を一度聞いてみないとなんとも言えないのですが、歌を歌う基礎として、発声練習を行ない、発声を安定させることは大事なことです。しかし実際にコンサートやライブ等を行なっていく中で身につく部分もあります。ですから発声練習等の基礎練習を行なわ…

Q3369.声の幅が狭いのですが、広くするためにはどうしたらよいのでしょうか?

A.声の幅といっても、声のトーンの高低や声質の硬さ・やわらかさ、ボリュームの大小など、いろいろな意味があると思うのですが、ここではそれらも含めて、一本調子にならないように、自由に表現できるようになるには、という観点で説明をしていきます。「…

Q3366.感情を入れて歌いすぎると、独りよがり的になり感情の押し付けになったり、自己満足的になったりの歌い方になる危険性があるといわれたことがあるのですが、聴く人に歌のメッセージや想いを届ける歌い方との違いはどんなところでしょうか?

A.基本的にテンションを高めて、感情を出していくことは大切です。ですからそれが独りよがりではなく、自己満足ではない感情になればよいのです。そしてこの感情は、今後どんなに技術的なことを学んでいっても、忘れてはいけない部分です。まず呼吸法や発…

Q3367.お答えの中で技術とありますが具体的にはどんな技術のことでしょうか?私の歌い方に対して力が入りすぎているとよく言われます。聴いていても疲れてしまうとか。また楽しもうという思いより上手く歌おうとか思いすぎではと言われたり。ピアノをバックにして習っていたときは声を前に出す事を意識していたりで、つい感情を込めると力が入ってしまったり。

A.この場合の技術や技術的とは、基礎または基礎力ということで、どんな技術というように語れるものではありません。この基礎(力)というものも演奏を支えるみえない力なので、説明すると演奏が乱れないために支える全ての力となります。前回述べた「技術…

Q3364.現在、キーボードを使いながら発声練習をしているのですが、最近自分の音感に不安になってきています。自分自身は音程は合ってると思うのですが、ギター用のチューナーに向かって声を出して練習していると、やはり少し低いみたいです。 しかし、チューナーで練習していると、声がキンキンとなっているような気がしてならないのです。何かいい音程を鍛える練習方法はないでしょうか?また、チューナーを使って練習するのは良い方法なのでしょうか?

A.どんな方法でもよい点とわるい点がありますし、そこでどういう人がどう行なわれているのかという2点を知らずして、適切なアドバイスは、できないです。ただ、音程だけなら、録音してチェックしてみる(自分で判断できる場合)、他人にチェックしてもら…

Q3365.喉頭の位置が普段から高く、喉仏の出っ張りが首の付け根辺りにあります。少し首を引くと喉仏は顎の皮に隠れてしまいます。歌声は不自然に力んだような声です。喉頭の位置が高くても、正しい発声をすれば良い声になるのでしょうか。

A.普段の喉頭の位置の高さはそれほど、気にする必要はありません。歌声と喉頭の位置とはそれほど、関連づけて考える必要はないと思いますが、どこに問題があるのかは文面だけではわかりません。気になるようでしたら、耳鼻咽喉科(音声医)にいってみてく…

Q3362.声は聞く前にある程度判断できるものでしょうか。

A.発声的によいかた又は良い方向へ向かって行かれている方というのは声を聞かなくても歌っているフォームを見ただけで大体わかります。ということは声を聞かなくても発声が良くない方はわかってしまいます。発声のよい方というのは歌っている姿、立ってい…

Q3363.秋冬の健康管理について教えてください。

A.春は年々花粉症に悩まされる人が増えていますが、最近は秋の花粉症も耳にするようになりました。また先日は季節外れで中国から黄砂が来たり、新種のインフルエンザは増えていますし、日頃から予防と体の声に耳を傾けてほしいと思います。看護師をしてい…

Q3360.個性についてどのようにお考えですか。

A.声の世界に関わらず昨今の世の中は「個性」を重要視する風潮があります。しかし個性ということばほど曖昧かつ疑わしいことばはないと私は思っています。テレビから流れてくる歌よりもNHKのど自慢で素人が歌っている歌のほうがうまいと感じたり、ダン…

Q3361.自分にあっている曲とは、何でしょう。

A.プロの歌い手が何でも歌えるかというと違います。声楽家がクラシックの歌を何でも歌えるかというと違います。もっと言えば、テノールが テノールの歌を何でも歌えるかというと違います。歌にはそれぞれの声を活かす曲があります。何でも歌えるがプロでは…

Q3358.まずは型からでもよいのでしょうか。

A.これは声の世界の話だけではありません。全てのことにいえるのではないでしょうか。たとえばストリートダンスを踊るのであればゼロからはじめるよりも子供のころクラシックバレイをやっておいた方が有利でしょう。ギターをやりたいのであればピアノが弾…

Q3359.音域によって、注意すべきことはありますか。

A.楽な音域ほど丁寧に歌う癖をつける。これは初心者からある程度実力がついた方全てにいえる問題だと思います。自分が出し辛い音域、高い音域などはしっかりと頑張って歌おうとするのに楽な音域に来ると急に体もテンションも弱々しくなって音に張りが無く…

Q3356.スケール発声をしていて、いつも高音が変な声であります。志村けんのような…。で、どうも、その高音をだしている時、全く鼻から息が流れていないようです。 中高音時は流れているようで。 これは、もしや、そこを流せるようにすると、よい方向に進むものでしょうか。

A.むしろ、変な声が強化安定して、落ち着き、変な声でなくなれば、鼻からも流れるでしょう。そういうわけで、逆の手順を踏むのは、間違いのもとになるので、ひかえたほうがよいでしょう。安定してくるまで、じっと辛抱がまんです。(♭Ξ)

Q3357.ヴォイストレーニングの有り方についてどう考えられますか。どうやったら、どんな訓練をしたら良くなりますか

A.ヴォイストレーニングは感覚と体作りの両面を鍛えなければいけません。声を出す感覚は人それぞれですし、トレーナーの感覚と生徒の感覚が同じわけがないのでトレーナーによって分かりやすい方と分かり辛い方が出てくるのです。体作りなどはある程度均等…

Q3354.音程をもっと正確にとれるようになりたいのですが、有効な練習方法はありますか。

A.声を軽く扱わないと、自分の体の中で音が鳴りすぎてしまうために音程がわからなくなります。録音を聞いて参考にしながら、よい音程を模索してみてください。(♭∀)

Q3355.声という楽器について、簡単に教えてください。

A.喉はからだの一部なので、からだ全体の調子が、ほぼダイレクトに、声に反映されてきます。オペラ歌手など声楽家にとっては、あたりまえのことですが、声を使うということは、からだを楽器として使うということなのです。そのため、当然ですが、楽器の手…

Q3352.息漏れを改善する方法はありますか。

A.「息を流す」ということと「息もをもらす」ことをごっちゃに考えて、息を流せば流すほどロングトーンが短くなったり声に芯が無くなったり高音が出なくなったり、と悪い方向にいくひとは、「抵抗とリラックス」の2つを覚える必要があります。この2つは…

Q3353.ビブラートを速くする練習はどうすればよいでしょうか。

A.まず、声楽においてですがビブラートはかけようと思ったりしないものです。喉声が回避できれば、自然なビブラートは何もしなくても付いてきます。(♭∀)

Q3350.レガートで歌うコツはありますか。

A.声楽のテクニックの中で、レガートは基本中の基本であり、生涯かけて磨いていくテクニックだと思います。レガートをどれくらい美しく歌えるか、ということを突き詰めていくことが、声楽家の歌手生命を長いものにしますし、ドラマティックな曲をたくさん…

Q3351.声が共鳴しませんが、共鳴をつけるにはどうしたらいいでしょうか。

A.共鳴は、決してつけようと思ったり響かせようと考えてはいけません。良いフォームの上に発声し、結果豊かに響くことを目指すべきです。響きを作為的につけようとした悪い見本は、「声楽家チックな」声です。録音した自分の声と、声を出しているときに自…

Q3348.高音で声がやせてしまいます。

A.高い音に関して、声のポジションを高くとよく言いますが、それによって支えを抜いてしまう人はとても多いと思います。胸の辺りで声を圧縮するような力を使わずに高いポジションで響かそうとすると、声が浅くなってしまい結果ダイナミックな高音は得られ…

Q3349.シャウトの参考になるオペラはありますか?

A.オペラとロックは相反するジャンルだと感じるかもしれませんが、私は非常に近いジャンルなのではないかと思います。特にヴェルズモオペラ(1900年~)以降のオペラではグリダンド(叫ぶ)という表現が必要になってくるということもあります。オペラのCD…

Q3346.発声時にお腹をどう使いますか。

A.お腹の使い方という前に、声はどのようにしてエネルギーを持つのか、ということをわかっておく必要があります。呼吸が活発に動くということは、肺が活発に動きということです。肺は、肋骨によって守られています。つまり、肺が活発に動きには、肋間筋が…

Q3347.声の支えとはどのようなことですか。

A.声を支えるとよく言いますが、これは感覚的なことばです。声を支えることがうまくいったとき、お腹や腰、胸などで声を支えている感覚になります。みなさんが何かものを支えるときを考えてみてください。動かないようにしようと考えないでしょうか。つま…

Q3344.高音域が詰まってしまいます。

A.たまに見受けられるタイプですが、高音域をはっきりとした母音で発声しようとしすぎるタイプの人がいます。高音域は、パッサッジョを超えてアクートという域に達したとき、ことばをしっかりと発音できる域ではなくなってきます。往年の大テノールで、Giu…

Q3345.声は少しずつしか変わりませんか?

A.声を磨くということは、長い目で見なければなりません。明日には、自分の今もっている声の2つも3つも上のレベルになるように考えると、どこかに無理な力が入ってしまうと思います。それとは反して、発声上で例えば邪魔になる癖をひとつ排除することに…

Q3342.響きをつくるなとおっしゃるのはなぜですか。

A.声の響きとは、決して作り出すものではなく、正確なメソッドにのっとった時に自然に響きものであると思います。響かせようとしている、意識していること自体が、自然な発声の邪魔をしている人はたくさんいます。そのような声は大体、録音した自分の声を…

Q3343.喉を開けたほうがよいでしょうか。

A.喉を開けるといいますが、このことばはあまりよいことばではありません。喉を開けようと思って発声すると、パッサッジョで声が開いてしまい、アクートすることはまったく不可能になってしまいます。高音域では、声は閉じなければなりません。もし、声を…

Q3340.歌っているときに、姿勢は大切でしょうか。

A.よいアーティストは、外見的にも「かっこよく」みえるものです。それは、アーティストがもつカリスマ性やファッシヨンなどの話ではなく、‘フォーム’のことです。まず、しっかり下半身で立つということです。意外とこれができないがために声を出しづらく…

Q3341.滑舌が悪いのは、舌が人より長いせいでしょうか。

A.声がうまくでないことを、ほかのもののせいにすることは簡単だともいます。滑舌が悪いのは顎が出ているせいだ、舌が長いせいだ、人よりも扱いづらい声帯を持っているからだ、体が小さいからだ、などを言い訳にする人は、要注意です。これらを克服するこ…