発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Q3970.息漏れ声を改善する方法はありますか

A.息を吐くときに、気管のあたりが緩むような感覚で息を吐いている感覚になっているとしたら、それは確実に息漏れ声です。息がしっかりと流れている声は、気管を閉じているような感覚になります。これを改善するには、外の空間をしっかりと意識して声を飛ば…

Q3969.よい姿勢ってなんですか?

A.準備動作なく滑らかに動作に移れる、リラックスした姿勢、と考えましょう。所作の優雅さとか動作がエレガントだとかいいますが、 優雅とかエレガントということはすごく簡単に言えば、何かするときに瞬時に反応できてこなすことができるということではな…

Q3968.人前に立ったときに集中できないのですが、どうしたらいいですか?

A.集中できない症状も様々だと思いますが、原因はお客様を目の前にして、慣れない状況でパフォーマンスをすることからくるストレスでしょうね。 リラックスと集中は切っても切り離せない関係でして、程よい緊張感はあったほうがいいですが、基本的にはリラ…

Q3967.滑舌がよくないのですが、どうしたらいいですか?

A.まず、どういう状況下で喋る場合に滑舌が悪くなるのかを検証してみてください。滑舌が悪くなるのは、精神的な緊張からくることが多いからです。 また、子音に問題があるのか、母音に問題があるのか、呼吸なのか。 滑舌は多くの場合、実は母音をしっかり…

Q3966.腹式の発声のコツは?

A.人によってコツをつかむ手段は様々だと思います。ただ、共通するのは、理論ではなく、体感でつかむものです。 ヒントをいくつか上げます。 人間は自然に腹式発声を行っています。 例えば、大声で笑っている場合です。丹田と呼ばれる臍下3寸辺りの下っ腹…

Q3965.モチベーションをたもてません

A.その気持ち分かります。やはり、人間ですから調子の悪い日もありますし、上達が目に見えなかったりすると、非常に落ち込みがちになって目標を見失ってしまいます。 そんな時に、私がお勧めする解決法は、アスリートの言葉を聞くことです。彼らは常に自分…

Q3964.腹式呼吸ができているのかわかりません。

A.腹式呼吸、歌をやっている皆さんの間ではあまりに当たり前に飛び交っているこのことばですが、今まで出会った生徒さんで、これをマスターできていた方は皆無に等しいです。 また数年、歌を勉強してきたにもかかわらず、腹式呼吸のやり方をきちんと把握で…

Q3963.歌唱で、声量を豊かに拡げたい

A.声量は横隔膜の運動と、非常に関連しています。感情を、大きく出そうとすると横隔膜が大きく運動し、そして、息もたくさん使います。ですから、歌う時に、恥ずかしがらず、少しおおげさなくらいの気持ちを表現しようとすることで、声量がアップすること…

Q3962.練習はどれくらいやったらよいのですか?

A.これはその方の習熟度によってかわってきます。初心者のかたは15分やったら10分は休憩をとるなどの方法を取ったほうがよいでしょう。ただ最近感じるのは今練習しないでいつ練習をするんだということです。休みは当然大切になってきますが、練習の質とと…

Q3961.響きのポジションをつかむためには

A.まずはよい先生に出会うことですね。先生の声まねをするのではなく先生が「良い」といった時の声を大事にすることです。鼻腔共鳴をつかむために最初から鼻を狙っても鼻腔共鳴にはなりません。身体や舌根の位置がとても大切になってきます。まずはそれを…

Q3960.まずはしっかりとした中低音を出せるようになるには

A.レッスンに来られる方の中にテノールになりたくてハイCを出したいという方がいらっしゃいました。しかし誰でもがテノールになれるものではなく生まれ持ったものもしくは長い年月を経てトレーニングしてきたことが実ってテノールになっていらっしゃる方…

Q3959.まだ自分の実力が伴わないのですが、いつごろからステージで歌えばよいでしょうか。

A.自分の実力が伴わないからといって、外で歌いに行く機会をあきらめることはとても勿体がないことです。発声も表現も、ステージングも、もっというと自分が歌う意味も、全て部屋の中での声を出すことだけでは成長していきません。厳しいことをいうと、挫…

Q3958.力で声を出そうとしない、足の付け根は常に自由であること。頭では分かっているんですが、発声でどうしても力む癖が抜けません。稽古中の声もそのせいで、すぐにガラガラになってしまいます(痛みはないのですが)。とにかく今はリラックスの方法がわかりません。先生はどのような方法で力みなどをとったりしていますか?

A.リラックスできるかどうかの問題は、とても難しいですね。無駄な力を省く事だけですべてが直ぐにうまくいくのであれば、大多数の人は芸事で全く悩まずに素晴らしい芸術を創る事に成功すると思います。先ずは、精神面がパフォーマンスにとても深く関わっ…

Q3957.本番になると急に声がかすれたり、割れたりします。普段はまったくそのようなことはないのですが。

A.イップスという言葉を聞いたことはありますか?イップスという用語は、昔活躍したイップスというゴルファーが、この症状によってトーナメントからの引退を余儀なくされたことで知られるようになったのですが、彼は、今までスムーズにパッティングをして…

Q3956. 痙攣性発声障害とは、どのような病気でしょうか。

A.突然のどがつまったようになって声が出にくくなる、耳鼻咽喉科にいって調べてもらっても異常は見つからない、精神安定剤を処方されても、いっこうに改善されない、このような症状が続いたら、けいれん性発声障害の可能性があります。20代から30代の女性…

Q3955.生理的限界と心理的限界について教えてください。

A.スポーツでの話ですが、発声トレーニングを開拓する上でも参考になると思います、生理的限界と心理的限界についてです。生理的限界と心理的限界という言葉を聞いたことがあるという方はそれほど多くはいないと思います。しかし、スポーツのトレーナーな…

Q3954.どうしてステージであがってしまうのでしょうか。

A.特に内臓に悪いところもないのに、心臓がバクバクいったり、 冷や汗をかいたりと、「あがり」とは不思議な現象です。それにしても、いったい何が原因で、こんな症状が起こるのでしょうか。 『あがり』は血液中のノルアドレナリン値が上昇して起こります…

Q3953.音程を正しく歌うために必要な事は何でしょうか

A.音程よく歌う上で最大の間違いは、高いところを歌うときなどに、筋肉に力をこめて無理やり音程を合わせることです。どんなに音楽的素養や、良い音感を持った人でも、このように発声をしている人は、音程を正しく作る事は全く不可能だと思います。そうで…

Q3952.表現力はどのようにしてつちかわれるものでしょうか。

A.私は実際舞台に立っているとき、少しだけ「冷静な自分」を置くようにしています。 それは歌っている訳ですから、感情だけでなく技術的なことにも神経を配らなくてはならないからです。 ただしあくまでも技術的に関することのみに「冷静な自分」を使いま…

Q3951.声がマスケラにいかなくなりましたが、なにかよい方法はありますか

A.マスケラをつかめない人はには鼻に入れてうたい、あえて鼻声で歌う練習をしてみましょう。あるいは、声を閉じるということを出来なくなった人もこれをやるとよいでしょう。 これはとくにリリコの人には必要な訓練・メンテナンスの一つかもしれません。も…

Q3950.声帯に異常がないのに声が出づらい時は、どのような症状の可能性がありますか?

A.声帯などに得に異常がないのに声が出ないという症状になったら、ひとつには失声症という病気を疑ったほうが良いかもしれません。失声症になったら、まずは体も心も休めることが大事ですので、会社に行っている人は会社を休む、家事をやっている主婦であ…

Q3949.高い音を出すポイントはどこにありますか。

A.高音は管理された叫びです。管理というのは、いわばパッサッジョのテクニックのことですが、いかにパッサッジョの技術を学んでも叫べない人にはアクートがないです。バリトンだとファ♯、ソ、ラ♭あたりで地味になってしまうのは、テクニック不足と言うよ…

Q3948.高音域の練習のアドヴァイスをください。

A.喉頭は高音に行くにつれ頚椎(首の骨)に近づいていきます。斜め後ろ下へと回転しながら近づいていくイメージです。最後は頚椎に張り付き、その状態で息を流し続けるフォームが、いわば最高音のフォームです。このフォームの練習方法を、「うがい」と呼…

Q3947.目線を動かさないことにはどのような目的がありますか。

A.目線を定めて発声練習することはとても重要です。意外と多いのが、発声練習をしているときに目が泳いでしまう人、難しい高さの音になってきるとそわそわしてしまう人です。不安な気持ちから起こす行動のほとんどは、発声にいい影響を与えないと思ってく…

Q3945.女声が気をつけるべき点をおしえてください

A.「女声はホルモンのバランスで声が変わってしまうので、そこが難しい、だからより、ブレない響きをもってないといけないの」とある歌手がいっていたのを思い出します。声(発音)のなかに、ブレない金属的な響きの芯があること、喉頭が揺れず震えず、動…

Q3945.横隔膜膜の動きと、そのためのコツについて教えて下さい。

A.横隔膜は、湾曲した形になっていて、普段は洗面器をかぶせたようになっています。横隔膜を収縮させると湾曲が小さくなり下に向かって押し下げられ、その結果、胸腔を下に向かって押し広げられます。そのため、胸郭内の圧力が低くなり、肺胞が広がって、…

Q3944. 呼吸法について改めて詳しく教えてください。

A.息を吸った時に、胃のある腹部上部ではなくてへその下、数センチにある箇所まで息を吸い込むようにイメージします。吸気と共に、へその下、下腹部が中心となって腹部に動きを感じるとよいです。ただし、下腹部につられて腹部上部(胃のある辺り)も、多…

Q3943.高音発声へのアプローチ法について(中低音があるレベルまでできているとして)(9)

A.中音域から高音域への境目周辺でポジショが不安定になり歌いにくくなる、ということは多くの人に共通した課題です。しかし大きく分けると、人によって 1境目周辺で息が流れず強固に喉が上がり、音階が進むほどに声が詰まってしまう場合と、2不安定な境…

Q3942.高音発声へのアプローチ法について(中低音があるレベルまでできているとして)(8)

A.高音を自由自在に出せるということはとても気持ちがよいものです。しかし、あまり高音だすことが得意ではない人は、自分にはこれ以上うえの音は無理だと決めつけてしまうと、発声においても、ひとつの歌を歌うときでもその出ない音になると、身体が萎縮…

Q3941.高音発声へのアプローチ法について(中低音があるレベルまでできているとして)(7)

A.まずは高音を「高い」と思わないことです。高いと意識し過ぎてしまうことで咽頭が上がり、喉を閉絞めたような発声になるからです。もちろん高音を出すときにはある程度の声帯の緊張は必要ですが、不必要に喉の力が入った状態で発声することは非常に危険…