発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Q4794.民族や地域によって異なる音の感覚を学べるのですか。

A.音楽や音の捉え方にもいろいろとあり、それぞれの民族や地域の音楽様式がわからないと、理解できないことは多いものです。たとえば、カナダのイヌイットの「声の遊び」では、吸う息と吐く息の区別、有声音、無声音の区別が重要で、半音の幅は狂っても関…

Q4795.平均的にみて日本人の音声力の弱さが気になります。

A.日本人が普段自然に出しているつもりの声は、必ずしも自然なもの、理想的なものといえません。欧米圏などの、深い息と深い声で話す人々との大きな違いとなっているのは、声が鍛えられておらず、その使い方が磨かれていないことです。浅い声で発する日本語…

Q4790.超音波とは何ですか。

A.16KHz(16000Hz)を超える高い音(高い周波)になると人の耳には聞き取りにくい、聞こえない音になります。しかし、特定の方向に強く出せるために、海底の深さを測ったり、魚群探知機などに利用されています。超音波は人の声の成分にも含まれているケースが…

Q4791.もっと音を感じる音楽的な耳をつくるには。

A.西欧の音楽でも、クラシック(声楽)は、特に音の高さの継時的変化を聴くので、そこからの影響が日本のポピュラーにも入っているように思います。つまり、日本人にとって息が聞きとれない傾向がさらに増し、ブツ切れた声やシャウト、太い声といったロック…

Q4792.声を大きくするのは強く出せばよいのですか。

A.音の強さと声の大きさは、同じではありません。音の強さは、発声する人の側の値ですが、声の大きさは聞き手側の感覚的反応です。そのため大きく伝えたいと思ったら、声を大きく出すのではなく、どのように大きく聞こえるようになるかを考えることが大切に…

Q4787.人にはどのくらいの高さの声がよく聞こえるのですか。

A.外耳道の長さによって、特定の高さの音が鼓膜あたりで強くなるのですが、この共鳴において、大人は4000ヘルツあたりがもっともよく聞こえます。赤ん坊は頭が小さいので、もっと高い方がよく聞こえます。あやすときに、まわりの大人が高い声にするのはその…

Q4788.ロックでの3連リズムとは。

A.3連リズムは、スローロック、ロッカバラードなどでおなじみです。タタタ・タタタ・タタタ・タタタとアクセントのないフラットな3連符の4拍打ちで1小節が基本です。これは、8分の12拍子とも書きます。さらに細かく、タッタタッタと6連符のように刻…

Q4789.喉はたくさんトレーニングをすれば強くなりますか。

A.それは、百日一歩といった具合で、すぐに目に見える変化ではありません。毎日少しずつ呼吸や発声・共鳴(のせ方)トレーニングをしていった結果なのです。トータルとして統一して、声の扱い方を覚えて強くできるようにするのです。(♭ё)

Q4784.耳管について問題があるといわれました。

A.次の2つのケースが考えられます。耳管が通らないときは、通気させる必要があります。軟口蓋をあげて上咽頭と鼻腔を喉から遮断して、ゴム球で鼻から空気を入れる方法(バルサルバ法)があります。耳鼻咽喉科では、鼻から金属管を入れ、耳管の入り口にあて…

Q4785.ロックンロールをはじめ、オールディーズの勉強のやり方を教えてください。

A.一昔前のロックを何度も聴くことです。ドゥワップ 1950年代、黒人のリズムアンドブルース(R&B)からです。ドリフターズに代表されるコーラスがwo、duなどでハーモニーをつくります。Bom Bom Bom Bomの低音をベース・ドゥワッピング・リードといいま…

Q4786.のどを丈夫にするために大声で練習しています。

A.役者などで、声量を増したり、声の迫力をつけるために、のどを酷使して大声で発声練習をしている人がいます。のどを強く鳴らそうとすれば、声帯やその周辺の筋肉に無理な負担がかかり、声がかすれてしまいます。(♭ё)

Q4781.中耳炎はどうなるのですか。

A.強く鼻をかんだりして、鼻水などが耳管を通して、中耳に入り炎症を起こすときがあります。それが、中耳炎です。(♭ф)

Q4782.バラードの歌は、どう処理するのですか。

A.バラードは、しっぽりと語るように歌うものです。いささか日本的なイメージもあります。ビートの刻みを意識し、そこにメロディックにことばをのせ、感じを出します。歌うにも、リズム、ベース音を踏まえておくことを忘れないようにしましょう。たとえば…

Q4783.声を真似て学べと教えられています。

A.真似るのではなく、声の柔軟性や応用力を高めていく目的で、表情や声の使い方をコピーしてみるのはよいでしょう。声を似させようとすると、表情や態度も似てきます。ですから、そういうのがよい人のを真似ないと、困ることになりますから、念のため。(♭ё…

Q4778.ダイビングで耳抜きが必要なのはなぜですか。水中やエレベーターで耳がツーンと痛かったりするのはなぜですか。

A.私たちは、地上、気圧1.0気圧のところに住んでいます。しかし、水中にもぐると、気圧が高まります。内の鼓室の方は1.0気圧のままですから、押されて鼓膜は振動せず、耳がつまったようになり、聞こえにくくなります。上空へいくと、逆に外側が低くなり、鼓…

Q4779.ロックコンサートでジャンプしたくなるのはなぜですか。

A.観客がジャンプするようなのは70年代後半のポゴ・ダンスに由来します。つまり、タテノリとなります。これはアップテンポでかりたてるようなドライヴ感を生みます。強アクセントのグループは、まるで4分の1拍子のように1拍の表裏で完結しています。そ…

Q4780.人に声を似せることは、悪いことですか。

A.そうではありませんが、声の個性や魅力は、あなた独自の生まれもち、育ち得たものからなのです。だからこそ、何にもまして、声はその人のアイデンティティや精神性の感じられるものになるのです。(♭ё)

Q4775.鼓膜はどうなっていますか。

A.鼓膜は、ほぼ円形、直径9ミリ 厚さ0.1ミリ、中耳にはツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨が浮いています。ツチ骨は鼓膜、アブミ骨は内耳の前庭窓にはまっています。年をとると、大音量にさらされると、翌日耳鳴りがしたり、聞こえにくくなり、聴力が回復しにくく…

Q4776.8ビートとはなんでしょうか。歌うときの注意もお願いします。

A.8ビートとは、和製英語です。ロックでよく使われるリズムです。ポピュラーのリズムの基本となるものとして広く使われています。実際には2ビート(2拍)のまとまりの大きな波にのることが大切です。(例)「マイ・ウェイ」「フィーリング」「川の流れ…

Q4777.憧れの人のような声を出せたらよいのですか。

A.そう思う人は多いのですが、その人の喉頭や声帯という楽器と自分のとが似ているとは限りません。声帯を変えるのは、不可能ですし、今の医学では、声を誰かに似させる手術はやりません。仮に真似るにしても、相手によっては相当な無理をしなくては、その人…

Q4772.人の音の高さを聞き分ける能力はどのくらいですか。

A.人は音の高さ(周波数)が、2ヘルツ違ってもわかります。次々に周波数を変え、2ヘルツを間違うだけで、狂いを感じるのです。つまり、歌で声の高さを保ち、次の音へ移行するような難しいことをやっているのです。これがうまくできないと、「音痴」となる…

Q4773.欧米と日本の音楽の背景の違いを教えてください。

A.欧米のポピュラーのベースにある教会音楽は、神に捧げるものですから、調和と整然さがあり、形式美を問います。ロックも壮厳ですね。ところが、日本の神は音楽より言葉が大切なのです。それは、祝詞や言霊にみられる通りです。この整然さだけが学校教育…

Q4774.声や歌は遺伝しますか。

A.歌の上手い親からは上手い子供が、下手な両親からは、そうでない子供が育つといいます。そうなるのは、周りの人間の声を聞くことで、その人の声の使い方や話し方も似てくるからです。よい声を聞いていれば、よい声になります。先天的なものは声を出す体…

Q4769.どのようにして耳の聴く力は衰えるのですか。

A.耳の中の蝸牛と呼ばれる骨の中はリンパ液で満たされています。そこには1万を超える数の繊毛が生えています。その一本一本が特定の周波数を聞き取ります。この繊毛が一本でもなくなると、その特定の周波数の音を聞くことができなくなります。壊された繊毛…

Q4770.欧米と日本の音楽の成り立ちの違いはなんですか。

A.日本の音楽は、「音頭とり」というリーダーがいて、その声に遅れてもよいが、先に歌ってはいけなかったのです。それがコーラスなどでは、欧米のを聞いて、きちんとそろっていることに感心するようになったのでしょうか。今度は、音程や音感ばかりに気を…

Q4771.私の声も使い方次第で変わるのですか。

A.人の声は使い方次第で、微妙にも大きくも変化させることができます。声帯そのものは生まれつきのもので、取り替えることは不可能ですが、それを扱う筋肉や共鳴のさせ方などは、訓練によって変えることができるからです。役者さんなどでも「よい声だな」…

Q4766.耳のしくみと聞こえ方を知りたいのですが、ヴォイトレに不要ですか。

A.声のよしあしは、聞く人の受け止め方によります。声を考える上で、耳が声をどう捉えているかは知っておくとよいでしょう。耳は、外耳、中耳、内耳の三つに大きく分かれています。外耳道から鼓膜、そして中耳(鼓室)となります。外耳の耳介は音を集める働…

Q4767.日本の歌は、伸ばしがちな傾向とスピーディに入れない感じがしますが、どうしてでしょうか。

A.日本の音楽は、もともと語尾の母音を伸ばしたり、ふるわせるものです。能の謡、長唄、清元、歌謡曲も同じです。たとえば、平家物語「ぎおオーオーオーんしょーおじゃのオー」という具合です。能の祝言小謡では、口の中にこもらせます。これで重々しく、…

Q4768.声を出すことは、健康にもよいことですか。

A.発声は空気を体全体で取り入れ、吐き出し、吸うという呼吸作用が伴うからです。よい声を出すということが健康にも繋がることは、健康状態がすぐに声に出ることからもわかります。(♭ё)

Q4763.コーラスはどうして心地よいのですか。

A.歌にはコーラスを入れることで、パワー、エネルギーが加わり、ヴォーカリストはのりやすくなります。人の声と他のパートの器楽音との間にある音色などのギャップを、その両方のニュアンスをもつコーラスを入れることで、調和させられるからです。結果と…