発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Q.発声練習は楽しいのに、曲の練習になると苦痛に感じてしまいます。このマインドはどうしたらいいですか。

A. どのように感じるかは人それぞれなので、あまり気にすることはありません。まずは発声練習を楽しく取り組めているのですから素晴らしいと思います。曲の練習を苦痛に感じるのは、思うような声を出せない、進歩を感じられないからかもしれません。今後は…

Q.喉の病気以外で発声や歌唱に影響する病気やケガがあれば教えてください。

A. 声は、身体が楽器なので、身体のどの部分の不調でも、大なり小なり、発声への影響は、出てきてしまいます。特に呼吸に関係する腹回りや胸回りのケガや病気は、オートマティックに発声を支える部分なので、何のとどこおりもなく使えないと、声が乱れる原…

Q.日本人の2拍子などは、稲作から来ているのでしょうか。☆

A. 確かに、農耕のときに、泥の中に両足を入れ、両手両足を交互に使い前進、後進するような使い方が基本です。畑でも、炊事、洗濯、掃除なども共通していたでしょう。馬や船に乗ることも少なく、また、胸を張って歩くような人は少なかったと思われます。 2…

Q.歌は、うれしいときに歌うものでしょうか。

A. かなしいときにうたう歌もたくさんあります。レクイエム、挽歌、霊魂を沈めるための歌です。世界中にもあります。歌だけではなく曲もあります。 日本の場合は、宴会芸のようなことで、何かにつけ、みんなで集って、飲み食いしながら歌うことが多かったよ…

Q.歌が役割として言葉と違うところは、どういうところでしょう。

A. 例えば言葉では言えないけれど、歌では伝えられるということがあります。文句、クレームもですが、恋愛感情も、恥ずかしくても、歌えば伝えられます。自然に本音を表すことができる手段なのです。感情表現が苦手な日本人にとって、大きな役割を果たして…

Q. 歌というのは、どういうところが、便利なのでしょう。

A. 歌は、楽器が要りませんし、何か仕事しながらでも歌えます。仕事の効率も上がるし、退屈や飽きることから逃れることもできます。話をすると、仕事の手が止まります。お金はかからないし、歌うことによって、もてなしもできます。労働歌や子守唄は、その…

Q.なぜ、カラオケが日本で普及したのでしょう。

A. 日常生活や仕事の不満を、言葉にしたり、文章にするのは難しいし、言いたいことも本音で、上司に言えない時代が続きました。会社の帰りに、飲んで、愚痴りながら、カラオケスナックで、振られた女の歌などを歌って、うさを晴らしていたのです。それが演…

Q.日本人は、もともと歌わない民族だったのですか。

A. 日本人はよく歌う民族だったようです。アイヌの人々なども含まれます。 明治以降、クラシックの教育によって、歌えなくもなりましたが、カラオケの普及などによって、また歌うようになったのではないでしょうか。

Q.話すときに、聞き手の心を動かすためには、何が必要だと思われますか。

A. その時に、全身全霊をかけて相手に伝えようと思うことです。歌い手が歌うように役者が演じるように、それを人生で最も大切な瞬間だと思い、きちんと準備をし、自信を持って立ち、想いを伝えることに専念することです。その想いがあれば、声や話し方や内…

Q.スピーチなどで、笑わせようとして自分で先に笑うというのは、アリなのでしょうか。

A. スピーチの内容や笑うところにもよると思います。お笑いの芸人なら、本来はネタがしっかりとしていたら、本人たちが笑うのはタブーで、ネタでお客を笑わせるべきです。ただし、そうしたネタではなく、一般的な会話や雑談の延長の場合は、話している人が…

Q.聞いている人がどうもストレスを感じながら、私の話を聞いているように思えてなりません。

A. どういう状況か、一方的にあなたが話しまくっているのか、相手と関係ない話を延々としているのか、いろんなことがあります。まず、自分がどういうつもりで、相手に話すのか、相手にどのように聞いてもらいたいのかを先に言うというのがよいでしょう。ア…

Q.なんとなく思った通りに意見をいうと雰囲気が悪くなるのですが、どうすればよいでしょうか。

A. これは、その意見が、その場で、どのぐらいの必要があるかによると思います。 雰囲気を大切にしたいのであれば、その意見がまわりの人たちの賛意を得られないような場合はいわない方がよいでしょう。誰でも自分の考えを否定されたり、批判されるのは、好…

Q.圧が強いといわれますが、どのようにすればよいでしょうか。

A. 圧ということが具体的にどういうことかによって違うと思います。1つは、声、それが大きいとか、メリハリが強すぎるなどという場合です。これは、受け止める人の感覚にもよります。その方が聞きやすいという人と、少し苦しくなるという人がいるので、相手…

Q.自分の話を録音したもので聞くと、疲れます。

A. それを文字に起こしてみて、ダブっているところをチェックしていくとよいと思います。よくあるのは、口癖です。よほど気をつけないと、誰でも、いくつかあるものです。同じことが繰り返されているので、無駄です。意識すると、次から少なくすることがで…

Q.いつも話がダラダラとキリが悪くなりますが、どうすればいいでしょうか。

A. あなたが話している時間は、相手から時間を頂戴しているのだという意識を強く持つことです。相手にとって面白くもなく、為にもならない話は、相手の人生の時間を奪っています。相手を疲れさせます。そういう場合には、打ち切った方がよいのです。自分が…

Q.話す力をどのように高めたらよいでしょうか。

A. まずは、場数を踏むこと、慣れていくことだと思います。実践の場においては、何を伝えるかということを第一に考え、目的をはっきり持つことです。そして、何よりも、聞いている人が、何を求めているかということを探り、それに応えることでしょう。その…

Q.とても話すのがうまいと感心した人がいますか。

A. 昔から、たくさんの人のスピーチや話で、感動してきました。それは、声や話し方だけでなく、その人のキャラクターが魅力的というのが、特に日本の場合は、顕著ではないでしょうか。 TEDなどを見るとよいし、日本の番組の中でも、MCやゲストの話から学べ…

Q.海外のセレブのスピーチを聞くと、日本人は、まだまだ追いついていないように思います。

A. 確かに、その差は明らかに大きいと思われます。というのも、最低限のレベルにおいて、慣れというのがありますが、そういった機会を、日本人の教育現場では、ほとんどとっていないからです。人前で話す機会を多く得てきた人との差は、むしろ広がっている…

Q.最近になって会話力が見直されたようなことがいわれていますが、どうしてでしょうか。☆

A. コロナ禍以降、ズームなどによるバーチャル空間でのやりとりが多くなりました。そこでは、あらゆる身体性が失われます。ただ1つ、残るのは声です。 確かにデジタル変換されているのですが、それでもその人らしさは伺えます。マンツーマンでしたら、表情…

Q.会って話さないとわからないといわれるのはどうしてでしょう。

A. 相手の性格や人間性が知りたいとなれば、のことです。手紙でも筆跡などで少しは伝わりますが、メールになると、文章力以外は、ほとんどわかりません。 電話の声になると、その声の中に、信用できるかどうかという判断できる材料が入りこみます。 映像で…

Q.なぜ話すことが、最も人間の基本的なコミュニケーションになったのでしょう。☆

A. とても使いやすいからです。確かに、明確とか記録とか考えると、文字や写真、映像などがその後に出てきたように、そういったものが使われます。 しかし、それらは、結構、ツール等が必要です。手間もかかります。 話は、人間が自分の身体の声を使って、…

Q.話すこととその価値については、どのような関係があるのでしょう。☆

A. とてもわかりやすい例でいうと、話すことによって、それだけでお金をとっている人がいます。講演する人や噺家、MCなど、セールスマンなど、それで商品を売る人を含めると、とても多いです。 逆に話すことでお金を払っている人もいます。夜のお店などに行…

Q.どうして話す力をつけた方がよいのでしょうか。

A. 話す力がつくと、いろんな人に求められるようになるからです。承認欲求も満たされますし、何よりも、仕事や生活において、相手が関わってくれるようになってくると思います。あらゆることにおいて最初のきっかけは話すことです。メールから始まったとし…

Q.長いものに巻かれる人が多いのは、なぜですか。

A. 日本人は、感性によって動くところが多く、理屈や数字での説得を嫌います。小難しいことを言うな、とか理屈屋とか、屁理屈とかいわれて、聞く耳を持たない人も多いわけです。経験主義が長い間、通じてきたせいでもあります。長老制の村社会だったからで…

Q.説得しないのがよいと聞いたことがあります。

A. 議論で相手を説得する形になることは、あまりよくないことです。武道は戦わないで勝つのが最上の策とされています。戦う時点でリスクがあるわけで、最もよい戦法ではないのと同じです。戦争も外交交渉なら起こさずに済むのです。

Q.身体の使い方に関するレベルの分類は、どのようにあるのでしょう。☆

A. 身体機能に関しては、もともと、人間が生物としての共通の物理的構造、生理的機能などを持った原始的なものがあります。次に、民族別に、あるいは、職業別に、差異があります。 そのなかでも、個人的なレベルの差があるので、個人別になります。さらに、…

Q.欧米と日本との、技術に関する考え方の違いがあると思います。☆

A. 欧米は、技術に関しても、人間に依存せず、誰が行っても一定の成果が出るように道具を作ります。つまり、人間の能力をあてにしないのです。 しかし、日本の場合は、人間の技術の熟練によって、道具の潜在力を拡大させていくのです。つまり、名人ならそれ…

Q.呼吸、気など、コツをつかむ、とは、骨をつかむということですか。☆

A. これを造化といいます。本来の自然が内に秘めている秩序ある働きを、取り出すわけです。芭蕉が、「笈の小文」で指摘しました。

Q.日本の武道の世界では、筋トレはタブーだと聞いたことがあります。☆

A. 運動能力を高めるのに骨格筋を鍛えるというのは、筋生理学的に常識で、筋繊維の肥大によって、より大きなパワーを発揮させます。ただし、日本の武道では、筋力を単独で鍛えることをしないで、骨格の構造に用いて動作する、気と骨を使うというイメージで…

Q.骨盤について知りたいです。

A. 骨盤は、寛骨(腸骨、恥骨、坐骨)、仙骨、尾骨の3つの骨からなります。人体の中では、最も大きな骨格で、上半身を支えています。