発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Q.声のくせをとりたいのですが、それは、個性と違うのですか。

A. 声のくせは、その人の声の特徴で、それも個性といえなくはありません。 しかし、もって生まれた声とその発声機能を充分に活かしきっているといえないから、くせと感じられるのです。 ガサついている声、マイクに入りにくい声は比較的、大きな声を出して…

Q.ヴォイストレーニングは、うまくなるために必要なのですか。☆

A.私は、単にうまくなるためでなく、トレーニングなしに到達しえない高みに立つためのものだと思います。そこからみると、早くとか安くとか簡単にとか効率を狙うものは、本当のトレーニングとはいえません。

Q.歌の基準は誰が示すのでしょう。

A.歌の基準というのは、発声の先にあるものでも、私やトレーナーがさし示すものでもありません。あなたのなかにあるべきものです。 しかし、アーティストのなかにはあっても、あなたのなかにないから、基準などということに支配されるのです。 自由にやっ…

Q.歌は、どう歌おうが自由に表現するのがよいのではないですか。

A.歌が自由なのは、カラオケやアマチュア、自分たちで楽しむ人たちです。 人前に出てやる人は、人に伝える必要があります。プロならお金もとります。 ある基準を超えなくては、自由でありえないから努力するのです。 それは明らかに発声をも含めた歌の基準…

Q.発声が身についていたら、どう歌っても歌になると思うのですが、違いますか。

A.好きなことを自由にやってよいのは、別に発声が身についていなくとも、本人の自由、勝手でしょう。 発声が身についていたら、どう歌っても歌になるというなら、誰が何をどう歌っても歌になるということでしょう。そんなことは、ありえないというなら、高…

Q.発声の先にまだ「基準」というものがあると思うと、当てが外れたような気持ちになります。私は、発声のトレーニング以降は、そんなもののないところで歌っていきたいと思っています。

A.発声もその完成度を求めるなら、無限にレベルも課題もあります。むしろ、だからこそ、歌でわからなくなったり迷ったりしたときに使えるものと思います。

Q.発声の次に歌唱の基準があるのですか。

A.歌唱の基準は、発声の先にあるのでなく、むしろ、それを導くものです。 自由に歌って足らない場合に、歌唱の基本や発声の基本に戻って学ぶのです。

Q.発声は基礎、そこから、歌は自由と考えてもよいのですか。

A.身体からの声と音楽上の最低限の約束事を身につけていくことをレッスンではおこなっています。 何であれ、好きなことを自由にやっていいと思っています。それでうまくいかないときにレッスンは使えばよいのです。

Q.「歌の基準」ということばを耳にしますが、発声についてなら「正しさ」ということは確かにあると思うのですが、歌については「基準を示す」ということが、何の意味をもつのかがわかりません。

A.確かに本人の自己満足でよいとか、受け手の好き嫌いで評価されるなら、歌の基準など成り立ちません。ここでは、ヴォイストレーニングで上達していくための指標と考えてください。 声楽では、発声の正しさは、ある程度、共通認識がありますが、ポピュラー…

Q.吸い込み方のポイントが、いまいちつかめません。肋骨がふくらんだり腹が動かないと、息を吸い込んだ感じがしないのですが。

A.普段から腹式呼吸で充分に呼吸しているという人は、あまりいません。なので、いざやろうとすると浅い呼吸になります。お腹も疲れるし、呼気も長く安定して保てません。 感覚をつかむまでにも時間がかかりますが、身体で覚えていくしかありません。 腹式…

Q.ブレスのときに肩を動かしたり腹をふくらませたりしないでも、瞬時に息を吸い込めるようになるべきといわれました。

A.その通りです。鏡を見て、動かないようにチェックしながら行うとよいでしょう。ひどいときは押さえることもありますが、あまり無理に意識しない方がよいでしょう。

Q.声を前にもっていくようにと言われたが、胸の中心で深く声のポジションをとろうとすると、この声を前にという意識と、逆の行動をしてしまう。どのようにこの二つの目標を同時に達成できるのでしょうか。

A.初心者で、一度に行なうのは、難しいでしょう。それよりも、一つひとつ、身体でよいポイントの感覚をつかんでいくことです。あせらず地道にやるしかありません。気付いたときにできているというのが、理想です。

Q.ステージだけ出ていたら、歌もうまくなりますか。

A.それでうまくなるところまでいってからが問題でしょう。MCやパフォーマンスに意識がいき、歌そのものは荒れていく人も多いです。 そうしたら、ヴォイストレーニングに戻って型をやると考えればよいのです。 試合ばかりやっている人が一流になれないのと…

Q.ステージでは、まともに歌えません。

A.ステージでは、歌っているうちに乱れていくものです。 ステージでの目的は、人に伝えることです。完全な発声をきかせることではありません。

Q.ミュージカルなど動きながら歌うと、きちんと歌えない。

A.たとえば、バスケットで、練習ではシュートが入るのに、試合では入らないというのと同じことです。基本が応用できていない。基本がそこまで充分に身についていないということです。

Q.外国人のようにパワフルな声になるためには。

A.パワフルな声での練習、つまり、そういう声が出せるようにならなくてはなりません。 当人の意欲があれば、レッスンで可能な限り、挑めるでしょう。 トレーニングは、充分、活かせるでしょう。

Q. 声を出さず息を吐いていると、息を深くなるのですか。

A.息のトレーニングを重視している理由は、最初、声が出ないうちは息の方が身体に結びつきやすく、感覚がつかみやすいからです。

Q.喉の状態が悪いときに、できることはありますか。

A.へたに発声練習をするなら、寝て休めた方がずっとましです。 寝て、体調を整えて、体力トレーニングでもしましょう。

Q.声帯がはれているとき歌うと感情が入るし伝わるのですが、よくないですか。

A.確かにそういうことはあるし、実感することもあるでしょう。でも、声を使うのは避けることです。その後のリスクが大きすぎるからです。

Q.お酒を飲んでいるときは、トレーニングはできませんか。

A.心身ともに、本番はともかく、トレーニングには不向きでしょう。トレーニングにも飲んだ状態にもよりますが、喉が渇いているなどで発声はお勧めできません。

Q.風邪で喉がイガイガして声が出しにくいです。

A.風邪をひいているのに無理に声を出す必要はありません。 マイナスのことをしないのもトレーニングのためと考えてもらえばよいと思います。 読書や鑑賞など、できることはたくさんあるでしょう。

Q.日々、必ずするべきトレーニングとは、何でしょう。

A.よい状態でトレーニングできれば、マイナスのトレーニングをしなくてもすみます。 どれだけ理想的に声が出せる状態を常にキープできるかということです。

Q.朝に本番があるときはどうすればよいでしょう。

A.朝起きたときに、できるだけ早く声が出るような身体の状態にもっていけることです。 身体が起きる時間のロスを減らす、なくすことです。シャワーを浴び、体操をしましょう。 声は無理に出さない方がよいこともあります。 使う直前にならした方がよいでし…

Q. 一所懸命やる、量をこなすことで、うまくなれますか。☆

A.それは大前提ですが、それだけでうまくなれるわけではありません。 それよりも最初は、24時間、音楽、歌、声の意識を流しておくことの方が大切です。

Q.練習時間は多いほどよいのですか。

A.発声に関しては、時間より質です。声をよくわからないうちにいくら声を出してもマイナスになることも多いからです。それ以外に必要な練習もあります。

Q.一日の練習時間はどのくらいですか。

A.個人差もあれば、本番とかのスケジュール、目的、完成度など、あらゆる条件で変わるでしょう。 レッスンであれば、30分、レッスンの内容にもよります。 声を出すなら、60分から120分くらい。

Q.声に関しては、あごを動かしたり口を動かしたりすると出にくくなりませんか。

A.部分的な要素を入れれば入れるほど、トータルとしての身体が使いにくくなります。 自分に合わせて調整することです。一つに捉え、それを徹底的にやっていけば、安定していくでしょう。

Q.口を大きく開ける、口のなかであてる位置を変えたりする必要はありますか。

A.特殊なケースではありますが、ふしぜんに口をあけても逆に表現力が劣ってしまいます。

Q.声質を安定させるには、どうしたらよいですか。

A.呼吸を伴うベースの声が安定すれば、問題ないと思います。そのためには、呼吸と発声の徹底したトレーニングが必要です。

Q.低音域、高音域を両方、伸ばすのは、無理ですか。

A.いえ、それも一つの副次的効果と思ってください。どちらかを優先するかとなると、高音域になります。しかし、多くの人は、そうしてきたのでしょうから、レッスンで基礎から行うなら低音域を見直すことからだと思います。