2026-08-01から1ヶ月間の記事一覧
A. 声も、声帯だけでは、喉頭原音と呼ばれる、鈍い音にすぎません。これが響いて、話し声や歌う声となるのです。響くことは、声を伝えるときには、なくてはならないものです。 音は空気中を伝染するのですから、声の響かせ方は、重要な要素となります。声量…
A.自然に歌えてしまう人は、トレーニングを不自然なものとして否定しがちです。しかし、それは単なる見方の違いや偏見に過ぎません。間違った練習で声を荒らしてしまった経験を持つ人もいれば、トレーニングなしで成功している人もいます。しかし、一人で…
A.いいえ、むしろわからない何かが足りない自分はまだできていないという高い意識を持つ人ほど、上達の可能性を求めて門を叩きます。こうした疑問を持ち続けられる限り、成長は止まりません。逆に、適当にうまく歌えて満足してしまえば、そこがその人の限…
A.努力せずとも自然にプロレベルまで歌えてしまう人は確かに存在しますが、極めて希少なタイプです。まずは自分がその天然タイプなのか、努力が必要なタイプなのかを冷静に判断する必要があります。もし天才肌であれば、優れた先人を模倣することで道が開…
A.20歳をピークに肉体的な最良の状態が失われていくのは自然なことです。若い頃は蚊に刺されてもすぐ治ったのが、歳をとると治りが遅くなるように、声帯の免疫力や回復力も確実に落ちていきます。30代では平気だった酒やタバコが、40代では毒になることも…
A.確かに、タバコやお酒を嗜んでいても驚くほど綺麗な声を出す人は実在します。教科書通りの管理がすべてではなく、最終的には個人の体質や価値観の問題です。中には、酒を飲まなければ表現としての声が作れないという人もいるでしょうし、本人が健康に関…
A.地方や海外へ行けば、宿泊施設の環境や空気、食事など、状況はさらに悪化することが珍しくありません。昔のアスリートが遠征先で枕が変わると寝られないようでは通用しなかったのと同様、歌手も恵まれすぎた環境に甘んじていては活動の幅が狭まります。…
A.ステージやスタジオは、照明の熱や空調の影響で想像以上に乾燥しています。水を飲んでも喉がすぐにカラカラになるような過酷な状況です。これに対処するには、日頃の練習から乾燥した状態に喉を慣らしておく必要があります。潤った環境でしか声が出せな…
A.加湿器を置いて湿度50〜60%に保った環境で練習するのが、喉には一番です。しかし、そこでの練習だけに慣れきってしまうと、実際のステージで対応できなくなるリスクがあります。実際の現場は工事現場のような悪環境や、予期せぬ乾燥に見舞われることが多…
A.私自身、40代になってからタバコの煙に敏感になり、自分の喉が弱くなったと実感しました。しかし、強さには別の側面もあります。たとえばインドなどの過酷な環境では、砂埃の中で何時間も歌い喋り続けても平気な人々がいます。彼らの強靭さは、日々の過…
A.タバコは肺を直接傷めるため、呼吸器を楽器とする歌手にとっては明白な害です。お酒に関しては個人差がありますが、アルコールが喉を乾燥させることは事実です。喉の粘膜が乾燥した状態で声を出すことは、声帯を傷つける大きなリスクになります。お酒で…
A.イタリア語やフランス語などで歌おうとすると、それを理解する聞き手の耳は非常に厳しくなります。言葉の響きが素質によるものか、後天的に修正可能なものかはヴォーカリストにとって大きなテーマです。幼少期なら直せても、大人になってからでは困難を…
A.若い頃は声の勢いとパワーだけでステージを成立させることができ、それが高い評価に繋がることも多いです。しかし勢いに頼りすぎると、細かい音楽性や発音の甘さ、たどたどしさが放置されがちです。昔は英語がカタカナ発音でも、聞き手が判断できなかっ…
A.楽器出身のヴォーカリストは、音楽的基礎がしっかりしているため、ピッチやリズムが非常に安定しています。たとえ大きな声を出さなくても、マイクの特性を活かして無難に、かつ高い完成度で歌いこなす人が多いのが特徴です。また、英語の歌などで発音が…
A.楽器のプレーヤーや作曲家、あるいは外国人ミュージシャンから見ると、日本の歌い手はピッチとリズム感が甘いと指摘されることが多々あります。楽器奏者にとってピッチとリズムは命であり、それができて当たり前の世界です。 一方、ヴォーカルは音楽的な…
A.一般的な日本の聴衆は、リズムの細かなズレには比較的寛容ですが、その分歌詞に対しては非常に厳しい目を持っています。言葉がはっきりと聞こえる歌い手は評価されやすく、逆に歌詞が聞き取れないと、聴衆の興味は半減してしまいます。高い音を出す場面…
A.ライブは自分の世界を表現する場ですから、自分が最も歌いやすいようにキーやテンポを調整すべきです。特に作品としての音源とは異なり、ライブではその瞬間の完成度が問われます。幸い、日本のお客さんはアーティストに対して優しく、ピッチやリズムの…
A.幼少期から歌っていれば自然と身につきますが、大人になると半音3つの連続ですら苦労する人がいます。5年、10年と続けても新しい曲になると迷うケースもあり、そこには天性の勘のような要素も否定できません。半音4つの移動などは、訓練していない人には…
A.リズムをとるには、あらゆるリズムパターンを聞きながら、それらをすべて自分で歌いこなすという数の練習が不可欠です。徹底的に身体に叩き込めば、だんだんと感覚が掴めるようになります。心地よいリズムを生み出せるかどうかには個人差がありますが、…
A.アニメ文化の影響力には目を見張るものがあります。かつて昭和の日本人が欧米のロックやポップスをまねし、いつか追いつきたいと願っていた時代からすれば、世界中の人々が日本語で歌っている今の状況は想像もできなかったでしょう。あんな風に声を出し…
A.日本の音楽シーンでは、古くからの基準や型が重視される傾向があり、真の意味でのオリジナリティが正当に評価されるのは容易ではありません。しかし、強みがあるならそこを徹底的に磨くといった、特定の個性を強みに変えると、作品としての可能性を大き…
A.多くの人は歌がうまくなりたいと考え、プロの歌い方を模倣しようとします。プロをめざすなら、レパートリーを広げることよりも独自の世界観を確立することの方が重要です。 たとえば、自分では欠点だと思っている低い声が希少であれば、それを徹底的に活…
A.喉の管理は、昔より格段に健全化しています。かつては徹夜で歌い、酔った状態でステージに立つような無茶も珍しくありませんでしたが、今は喉に違和感があれば音声クリニックを受診し、適切な治療と休息をとる知識が浸透しています。医学的なサポート体…
A.現代の歌い手には、トレーナーの視点から見ると、危うい発声をしている人が少なくありません。かつてならツアー中に喉を壊して脱落していたような無理な出し方でも、不思議と喉を壊さずに世界を回れているケースもあり、昔の常識では測れない部分が出て…
A.世界的な歌手は、若い頃よりもストイックで節制された生活を送っていることが多いです。昔の不摂生なスタイルのままでは、声がもたないことを、彼らは知っているのです。そういうなかで選ばれてきたからです。第一に地力の違いです。 日本の文化にはカワ…
A.生涯、喉を痛めずに歌い続けられるのは、一つの実績です。基礎を学び、持続的なトレーニングを行えば、年配になっても元気に声を保つことは可能です。もちろん、ヴォーカルの価値は活動期間の長さで決まるものではありません。20代で亡くなりながらも、…
A.日本のハードな歌い手は、若くしてデビュー時の声が出なくなるケースが目立ちます。一方、欧米や韓国、中国の歌手はハスキーでも衰えが少ない傾向にあります。これは、日常生活で鍛えられないままの無理な歌唱発声で、若いうちに体力に任せて喉を酷使し…
A.独学でプロになった人の多くは、だいたい40代頃から衰えに直面します。そうなってから、 レッスンにいらっしゃる人が多いのです。70代でも変わらない人がいるのも事実です。この差は、その人に合った発声ができているかにあります。ずっと衰えない人は、…