発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

09.音程/音感/聴音

Q.匂いや香りによって味が変わることはよく聞きますが、音でも変えられますか。☆

A.五感は相互に影響しあっています。2つ以上の感覚が相互に作用するのをクロスモーダル知覚といいます。食べているときのまわりの音や噛んでいる音なども味に影響しています。

Q.音でのブランディングはできるのでしょうか。☆

A.すでに多くのところで使われています。企業のロゴマークのように、音のロゴもあります。コマーシャルでも、その企業だけの特別な音や曲が使われているのです。そういったものを、サウンドビジネスアンセムといいます。

Q.音のロゴについて知りたいです。☆

A.ソニックロボといいます。ウィンドウズやMacの起動音や、マクドナルド、インテルなどのも有名です。日本では、チャルメラのサウンド、豆腐屋のラッパなどが、長く使われています。

Q.サウンドスケープという言葉を聞いたことがありますが、なんですか。

A.目をつぶってみてください。ある空間に聞こえてくる複数のサウンドの組み合わせのことです。音の風景です。

Q.静かすぎて眠れないことがあります。おかしいのでしょうか。

A.実際に全く音がないというのは特殊な環境ですので、快適な空間ではありません。むしろ、長くいると不安、不快になってくるのです。静かなところを好む人が多いのですが、それは、いろんな音が気にならない、意識が向かない状態であり、音がない状態とは違…

Q.不快な音が聞こえるのを遮断したいです。☆

A.ノイズキャンセリング効果のある音を使うことが有効です。中音から高音のサウンドの音量のレベルを下げることをパッシブノイズキャンセリング、低音から中音のサウンドの音量レベルを下げることをアクティブノイズキャンセリングといいます。この組み合わ…

Q.ノイズの周波数はどのくらいなのでしょうか。

A. ノイズにもいろいろあります。ホワイトノイズはすべての周波数を組み合わせて作られます。 光のすべての異なる色、周波数を組み合わせると、白色光になることに由来しているのです。

Q.ホワイトノイズは、何に使われますか。

A. すべての周波数が含まれているので、他のサウンドをマスクする、消すのに使われます。一時的には、集中力を高めるともいわれています。

Q.他にどのようなノイズがあるのでしょうか。

A. ピンクノイズよりも多くの低音領域の周波数を含むのが、ブラウンノイズです。海の波のように強く、深みのある音です。 他にも、ブルーノイズ、グレーノイズ、ブラックノイズなどがあるようです。ブラックノイズは、無音です。

Q.音楽は、どのようなものを利用して、人の感情に訴えているのでしょうか。

A. メロディは音の上がり下りや変化によって、ポジティブやネガティブな感情を喚起させます。曲調は、メジャーキーやマイナーキーなど、気分に影響します。リズム、拍子、テンポなども、人の感情に訴えるわけです。

Q.ピンクノイズとは何でしょうか。☆

A. 低音が強調されたノイズです。やわらかで穏やかで落ち着くように感じられます。雨音など低周波で、その刺激が、脳の健康改善、眠りの質や記憶の改善に役立つので、眠りにつくときやリラクゼーションによく使われています。

Q.ノイズというのは騒音ではないのでしょうか。

A. ノイズを騒音という意味で使っている場合もありますが、実際には違います。騒音は騒がしい音、つまり、不快に感じられる音です。ノイズは、必ずしも不快というわけではありません。

Q.聴覚が視覚よりも情報を得るのに、優れていることは何ですか。☆

A. 視覚の方が聴覚よりも得られる情報が多いといわれていますが、それは、視覚に頼るからで、聴覚を使いなれていないとも思われます。聴覚は全方向で暗闇でも捉えられます。刺激に対する反応速度については、音のほうが視覚の2倍以上速いのです。脳への到達…

Q. 音に対する反応速度を利用している例はありますか。☆

A. 陸上競技では、光でなくピストル音でスタートします。100分の1単位で記録が出されるのですが、ウサイン・ボルト選手の100メートル世界記録9.58秒でのスタートの反応時間は0.14 6秒です。

Q.人間の情報処理能力を視覚と聴覚で比べるとどうなるでしょう。☆

A. 視覚は1秒間に25コマ、つまり40ミリ秒に1コマです。映画のフィルムが1秒間に24コマなのはそのためです。それに対して聴覚は、1秒間に200コマ、5ミリ秒に1コマです。8倍違うということがいえます。

Q.私たちの耳は音によって何がわかるのでしょうか。

A. 音によってそれが何なのか、距離や方向や、その動きがわかります。電車や車の音、誰かの足音などによって、いろんなことを私たちが読み取っていることがわかるでしょう。

Q.音がないと困ることは何でしょうか。

A. 何よりも危険の回避です。それは動物を見るとよくわかると思います。食べ物を見つけたりするのにも、耳を使うことがありますが、自分が捕食されたりするような敵に気づいたり、危ないことに出会わないようにするのに、聴覚が使われています。

Q.聴覚の優れた点はありますか。

A. 目は、人間の場合は前部についているので、前の方しか見えません。聴覚も、前の方がよく集まるように耳がついているのですが、実際は、上下左右前後とすべての方位の音を集めることができます。

Q.よい声を定義しないと、トレーニングはうまくいかないのではないでしょうか。

A.ある程度、定義するのはよいのですが、実際に使われる声は、TPOに応じて、変わるのが実情です。ただし、トレーニングでは、そういうことに柔軟に対応でき、応じられるようにすると思えばよいのです。できるだけ応用が利くように、基本的なことをしっかりと…

Q.弱い声で長く伸ばしていると、ピッチが保てません。

A.最初から小さな声でなく、少しずつ声を小さくしていくようにしましょう。きちんと呼吸でキープしなければなりませんし、きちんと発声していかなければなりません。ハミングなどで徹底して練習して直すとよいでしょう。お腹の支えができてない人がほとんど…

Q.高いところでは音程がうまくいきません。

A.無理なとこで出そうとすると、必ず音程が気になります。その音に届かせようとするために、フレーズの流れが止まってしまうわけです。流れがなくなったところで、お父あてようとすると、その音に対し当たる当たらないようなことになり、歌としては、壊れて…

Q.録音して、歌ったのを聞いてみると、うまく聞こえません。うまく歌えてないということでしょうか。

A.どのレベルで判断するのかによりますが、自分が思ったほどうまく歌えていないとしたら、それは、録音したものを他の人が聞いていると思って、基準にしたほうが正しいでしょう。よほど慣れてない限り、自分の出した感覚と、他の人が聞いている声とはなかな…

Q.自分に合ったキーはどのように見つけるのでしょうか。

A. いろんなキーで歌ってみて、自分で歌いやすいか、自分でよいと思うものを選んでください。自分で選べなければ、誰かに聞いて評価してもらっても構いません。 キーのことにこだわる人は多いのですが、テンポの方を変えるだけでキーに影響します。例えばテ…

Q.声のピッチが下がるよりは、上げる方がよいと言われました。

A. 音楽的に明るく前に出るように聞こえるようなイメージだったのかもしれませんが、そんなことでよいことではありません。上ずるのも、ずり下がるのも、ポップスでは、よくありません、出だしから、きちんと合わせましょう。

Q.音名で歌うことを勧めるのはなぜですか。☆

A.音名で歌うことに慣れているのであれば、その方が歌いやすいです。 ドレミファソラシドも、言葉であり、母音がついてます。ただし、この場合、ファとかシが出しにくい人や、その音に、その発音からくる癖が付いている場合はよくありません。シは、スィに…

Q.頭の音をはっきりと出そうとして失敗します。

A. 歌は言葉、メロディ、リズム、で出きています。ですからうまくいかないときは分けて練習すればよいです。言葉でしっかりと読み込む、メロディを聞きこむ、リズムを体に叩き込む、この3つです。特に出だしというのは難しいので、ワンコーラスの最後を軽く…

Q.言葉や音色のニュアンスで、伝えたいがために、ピッチが若干変わるように思います。☆

A. そのようなことは、歌では、楽器とは違って、ある程度、許されます。つまり、お客さんが、伝わったという方がよいのであって、ピッチが正確ということは、1つの基準でしかありません。

Q.音程がフラットしているのが直らない。

A. 正しくは音程でなく、音高のことです。高い音の発声がうまくできないときに届かないということでよく起きます。あるいは呼吸が足らないとか、集中力が保てないときにも、力が抜けるとそうなることも力の入りすぎやテンションの問題のこともあります。

Q.いくらピッチを気にして歌っても直りません。

A. 根本的なところからいうのであれば、ピッチや音程を気にして歌ってはよくないということです。まして、発声のトレーニングで、フラットしているから上げなさいといわれると、常に自分の感覚より高めにとってしまう癖も付いてしまいます。 発声の悪い高音…

Q.バンドのメンバーなどにもよくフラットしていると指摘されます。

A. それはイメージとして、音色が暗かったり、張りがなかったり、こもっていたりしていることも多く、一休みして、明るくハリが出たら、直ったといわれることが、現場ではとても多くあります。歌は音程やリズムを聞かせるものではありません。その上にのっ…