発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

19.ヴォイストレーニングの考え方

Q.ヴォイストレーニングの本をたくさん読んだんですが、あまり上手くならない気がします。本当に正しいのでしょうか。

A.まず、本を読んでも、身体の能力が問われるものは、直接には関係ありません。いくら理解しても、それを実践して、修正していただければうまくならないわけです。身体で覚えるということです。

Q.オンラインに向いているレッスンはありますか。

A. オンラインの声として使うのであれば、オンラインがよいのです。 しかし、多くの場合、舞台やステージ、日常生活でも、対面して使うときの声ですから、対面レッスンの方が好ましいと思います。カウンセリングなど話なら充分でしょう。

Q.オンラインレッスンでは、うまくなりませんか。

A. もちろん、時間や費用、感染のリスク、その他の条件を考えたときに、オンラインレッスンの方が受けやすいのであれば、充分に上達も可能ではないかと思います。実際に、コロナ禍で多くのレッスンがZoomで代用できました。

Q.ピッチや声量を測れるような機材を使ったトレーニングを行わないのですか。

A. カラオケを上手くなるために、採点機とか、その分析を見ながらトレーニングするというやり方はあると思います。しかし、研究所ではそのような形はとっていません。カラオケを上手くなるということであれば、それも1つだと思うのですが、火傷による表現と…

Q.長所を伸ばすのか短所を克服するのかどちらが優先するのでしょうか。

A. 下手でないようにしたいのであれば短所をなくす方がよいし、本当にプロなり実力をつけて歌っていこうというのであれば、長所を伸ばさなければなりません。ただし何が長所かというのも、はっきりしているわけではない場合が多いのです。 最低限下手に思わ…

Q.呼吸や発声や表情筋などたくさんのメニュがありますが、全てを行わなければいけないのでしょうか。☆

A. せりふや歌唱であれば、呼吸も発声も表情筋も全てを使っているわけです。そこに偏りがあるので、あまり使ってないところは、補強しておくとよいでしょう。どれもが、必要なところまでしか使わないのですから、余力を持つために、パーツごとに強化する意…

Q.ばかばかしいようなメニュが、なぜヴォイストレーニングには多いのでしょう。☆

A. いろんなことが考えられますが、トレーナーがバカだというのもあるかもしれません。ばかばかしいことをすることでしか、リラックスできない人もいると思います。ばかばかしいと思うものを真面目に行っていくと、自分なりに考え、そこから自分なりに作っ…

Q. ヴォイストレーニングを地声から始めればよいのか、裏声から始めればよいのか、どうでしょうか。

A. いろんな考え方があります。目的やその人のタイプにもよります。男性は地声、女性は裏声というのは昔の考え方で、今は男性でも裏声を使うことが多くなったからです。また歌が高音域にシフトしてきたので、裏声やそこと地声との切り替えなどを学びたい人…

Q.ヴォイストレーニングにメニュがありすぎて迷います。

A. 自分に合うと思うものから試して、なんとなく実感ができる直感があるものを続けてみればよいのではないでしょうか。何かを取り入れると、必ず癖や副作用というのも生じます。その辺のバランスをどのように取るかは、指導者について、アドバイスを受けた…

Q.歌っているだけでできるようなトレーニングを教えてください。

A. 歌唱の中で身に付けていくのであれば、かなりゆっくりした大曲で、それを2倍くらいゆっくりと伸ばすように使うとよいと思います。しかし、それよりは呼吸だけを時間をとって、トレーニングした方が効率がよいということです。

Q.どのマニュアルが、ヴォイストレーニングやその準備によいのでしょう。

A. マニュアルも、誰かが自分や教えている相手によいと思ってつくりあげたものです。あなたにとっては仮のものです。マニュアルのメニュはたたき台と考えましょう。自分自身のメニュを作っていけるように、主体的に動いていくようにしていきましょう。

Q.フィジカルのトレーニングを例に出されますが、そのメリットはなんでしょう。☆

A. ヴォイトレもフィジカルのトレーニングだと思うので、その習得のプロセスは同じです。簡単に成果が出ないものでありながら、続けていくと必ず力がつくという面においてです。この簡単に成果が出ないというところが、芸事であれば当たり前なのに、今の人…

Q.声からどこまでわかるのですか。☆

A. トレーナーにもよりますし、相手にもよります。当たり前のことですけども、たくさんの人に接し、そのタイプが似ている場合に、そこでは細かな判断ができるようになります。 ある程度、教本のようにまとめられたものもありますが、遺伝的な要因から、育っ…

Q.身長が高い人は声が低いというのは本当ですか。☆

A. 一般的にはそのようにいわれていますし、身の回りにも、そういう人が多いのではないでしょうか。ただし、当てはまらない人がいるし、絶対的なものではありません。太っていて高い声の人もいますね。背が普通以下でも低い声の人もいます。 人体を楽器とし…

Q.出しやすい声が、正しいのでしょうか、目指す声なのでしょうか。☆

A. 出しやすいということは、とりあえずは理にかなっていることです。今日の時点で、話し声で使うのであれば、出しにくい声よりは出しやすい声の方が、よいとはいえます。 ただし、スポーツなどにおける初心者の癖と同じで、そのように使ってきたから、慣れ…

Q.声を使い分ける必要というのはあるのでしょうか。☆

A. あまり相手によって声を使い分けていると、あざといとか見られることもありそうです。 話し方は、相手によって、場合によって、私たちは、かなり変えています。声も変化しているわけです。楽しいときも悲しいときも、同じような声を使っていては、社会人…

Q.舞台の上では大きな声が出るのですが、日常の声は大きく出せません。

A. 舞台の上での大きな声というのが、日常レベルでも使えないとしたら、それはメンタルでの切り替えのことなのか、舞台で疲れていて日常時にうまくいかないのか、いろんな原因があります。 発声障害でも、無理に大きな声を出そうとしたら出るので、そのとき…

Q.目で見るくらいの正確さで、声を耳で聞いて判断できるものでしょうか。

A. 視覚は比較的、鍛えられていくので、かなり正確な判断ができるようになります。それでも、錯覚や錯視は防ぐことができません。それに対して聴覚は、あまり磨かれていないと思います。特に日本人の場合は、視覚に頼ることが多いのでなおさらです。 音とい…

Q.自分の正しい声、よい声は、自分でわかるものでしょうか。

A. かなり個人差があります。早く判断できる人もいれば、なかなかうまく判断できない人もいるということです。また、大体のところを判断できても、その先により厳しく判断していくということになれば、やはり限界があると思います。

Q.声は自分でチェックできるものでしょうか。

A. 普段の声のよしあしについては、録音してみて自分なりに捉えてみればよいと思います。歌声や特別な時の声については、どのぐらいあなたに基準が入っているかによります。 とはいえ、大体は主観的な基準ですから、自分がよいと思っても他の人にそう思われ…

Q.歌うのに、ヴォイトレはしないほうがいいといわれました。

A.誰でも面倒なことややることが嫌いなので、そういうことを否定するような人のいうことを信じたいと思うのです。その結果どうなったのかというのを見てみれば、よくわかると思います。

Q.歌手でフィジカルトレーナーについている人が多いと聞きました。

A.ヴォイストレーナーの前に、フィジカルトレーナーや整体、マッサージなどといった身体のプロに調整してもらうことが声にも効果的なことが少なくありません。 アスリートなら試合前の準備運動や体の不調の時に身体を整えてもらうためには、コーチでなくフ…

Q.ヴォイストレーニングというのは、どのぐらいで効果が出るのでしょうか。

A. 大体、何でもやっていないことを行うと、行った分、それなりの効果が出ます。例えば運動不足だったり体がガチガチの人が、柔軟体操やラジオ体操をしたり、マッサージに行ったりすると、それだけでも、よりよく声が出るでしょう。 ですからどんなトレー…

Q. 身体を整えるだけで、声は出るようになるのですか。

A.身体が整ってない場合、整えることによって声はこれまでよりも出るようになります。これが、私の考える調整のヴォイストレーニングです。もちろん今の中でよりよくなるということで、それ以上のものにはなりません。またヴォイストレーニングのリラック…

Q.ものまねから入るトレーニングというのは有効なのでしょうか。

A.人にもよりますしものまねの相手にもよりますし、目的にもよります。ただいろんな声の出し方を研究してみるのは、役立つことだと思います。喉が痛くなるようなことを避けていろんな声の響きを楽しんでみるのはよいことでしょう。

Q.ヴォイトレは、できるだけ声をたくさん出した方がよいのでしょうか。

A.マラソンでもいきなりフルマラソンに出る人はいないはずです。少しずつ走る距離を伸ばしていくでしょう。試しつつ、調整していかなくてはなりません。

Q.声の状態が悪いなら、耳鼻咽喉科に行けばいいのですか。

A.医者ですから、病気を見てもらうところです。発声に関することでしたら、音声クリニックを探してください。耳鼻咽喉科は、鼻と耳の病気などが主です。命にかかわるからです。声がうまく出ないなら、ポリープなどでなければ、病院よりは、ヴォイストレー…

Q.ヴォイトレは、どういうことをするのでしょうか。

A.ヴォイストレーニングというのも、簡単にいうと、こういうことの繰り返しなわけです。ただ、このぐらいのシュミレーションでは、あまり幅が広がらないので、あえて、変化をつけていきます。それがメニューです。 高めにしてみてください。低めにしてみて…

Q.ヴォイトレでよくなるとは、具体的にどういうことが考えられるでしょうか。

A.発音が明瞭になった 姿勢がよくなった 発声がよくなった 声が通るようになった 喉に引っかからなくなった 声が響くようになった 歌いやすくなった 高い声が出るようになった 大きな声が出た 魅力的な声になった など、さまざまです。

Q. ヴォイスパーカッションは発声によくありませんか。

A. 声を出すことは、使い方がとてもよくないとき以外は、それなりに有効だと思います。ただ目的が違うと、自分が伸ばしていきたい声などに対して、効率が悪いことはあります。 何でも試すことはよいと思います。むしろ呼吸や表情筋などの使い方の勉強になる…