19.ヴォイストレーニングの考え方
A.誰でも面倒なことややることが嫌いなので、そういうことを否定するような人のいうことを信じたいと思うのです。その結果どうなったのかというのを見てみれば、よくわかると思います。
A.ヴォイストレーナーの前に、フィジカルトレーナーや整体、マッサージなどといった身体のプロに調整してもらうことが声にも効果的なことが少なくありません。 アスリートなら試合前の準備運動や体の不調の時に身体を整えてもらうためには、コーチでなくフ…
A. 大体、何でもやっていないことを行うと、行った分、それなりの効果が出ます。例えば運動不足だったり体がガチガチの人が、柔軟体操やラジオ体操をしたり、マッサージに行ったりすると、それだけでも、よりよく声が出るでしょう。 ですからどんなトレー…
A.身体が整ってない場合、整えることによって声はこれまでよりも出るようになります。これが、私の考える調整のヴォイストレーニングです。もちろん今の中でよりよくなるということで、それ以上のものにはなりません。またヴォイストレーニングのリラック…
A.人にもよりますしものまねの相手にもよりますし、目的にもよります。ただいろんな声の出し方を研究してみるのは、役立つことだと思います。喉が痛くなるようなことを避けていろんな声の響きを楽しんでみるのはよいことでしょう。
A.マラソンでもいきなりフルマラソンに出る人はいないはずです。少しずつ走る距離を伸ばしていくでしょう。試しつつ、調整していかなくてはなりません。
A.医者ですから、病気を見てもらうところです。発声に関することでしたら、音声クリニックを探してください。耳鼻咽喉科は、鼻と耳の病気などが主です。命にかかわるからです。声がうまく出ないなら、ポリープなどでなければ、病院よりは、ヴォイストレー…
A.ヴォイストレーニングというのも、簡単にいうと、こういうことの繰り返しなわけです。ただ、このぐらいのシュミレーションでは、あまり幅が広がらないので、あえて、変化をつけていきます。それがメニューです。 高めにしてみてください。低めにしてみて…
A.発音が明瞭になった 姿勢がよくなった 発声がよくなった 声が通るようになった 喉に引っかからなくなった 声が響くようになった 歌いやすくなった 高い声が出るようになった 大きな声が出た 魅力的な声になった など、さまざまです。
A. 声を出すことは、使い方がとてもよくないとき以外は、それなりに有効だと思います。ただ目的が違うと、自分が伸ばしていきたい声などに対して、効率が悪いことはあります。 何でも試すことはよいと思います。むしろ呼吸や表情筋などの使い方の勉強になる…
A.そうですね。このメニュですぐに効果が上がるとなると、それはトレーニングメニューであって、稽古とはあまりいわないかもしれません。 稽古と練習というのもニュアンスが違います。練習は、トレーニングの意味で使われることが多いような感じがします。…
A.使う人によって違うとしか言いようがありません。ただトレーニングというのは1つの目的に対してそれを最短で効率よくなし遂げていくためのプログラムのような感じです。それに対して稽古は、日々、同じことを繰り返している中で、何かしら総合的に深めて…
A.すぐに限界がきてしまう歌声に対して、ステップアップということを考えたときは、ヴォイトレがお勧めです。しかし、大体の場合は、歌いながら声が出てくるわけですから、なかなか理想通りにもいかないのです。それなら、ある程度、基本的な発声を得てか…
A.そのときにプラスになっているのかマイナスになっているのかは、簡単にはわかりません。それでも、できるだけプラスになるときにプラスにし、マイナスになるときは、よりマイナスにならないように休めるとか、よりマイナスになるのを少なくするというこ…
A.声の弱い人は、病弱な人や歳をとった人がトレーニングをすると考えてみるとよいかもしれません。 やりすぎることによって、うまくいかなくなって中断することのないように、無理をしないように、少しずつ耐久性をつけていくという考え方です。 その判断…
A.声量、声域とも、自分の能力を超えた部分では、どうしても限界というのが出てきます。 限界に関しては個人差があり、個々に判断しなければなりません。誰かが何年かトレーニングをしたからできたといっても、自分も同じようにできるとは考えないようにし…
A.エネルギッシュにやる気満杯でのやり過ぎはよいことです。過剰は押さえられます。不足こそ補わなくてはいけません。これまでの考えに囚われず、自分なりに追求して打ち破っていくことです。
A.早くできること、速くでなく効率よくできること、そのために便利な存在がトレーナーで、その手段がレッスンとみなされがちなのでしょうか。便利とは、早くできること、確実にできることです。技術などと言われるのはその対処法の一つです。 でも、人が競っ…
A.メニュをすべて使わなくてはいけない、終わらせるものと考えなくてよいでしょう。本当に必要な一つか二つのメニュがあればよいのです。他は、余分なものを捨てるために使うのです。無駄か有用かも考えなくてよい。考えないために数えきれないほど無駄をす…
A.レッスンの目的は、ノウハウを身につけるのではありません。身につけたものがノウハウと呼ばれてしまうこと、ノウハウとさえみえなくなることです。ノウハウとして切り出せるもの、メニュやマニュアルなどは、大して、他の人に通じないのです。わかりやす…
A.本やレッスンについていうと、碁やサッカーなどと同じです。ルールや成り立ちについて知ることで、初歩的なプレーを楽しむことはできます。本もレッスンも、そのためにあるものでしょう。 「誰でもすぐに、何でも、できるようになる」などと言うところで…
A.目標がそう簡単に立てば、それはもう実現したも同然ですから、目標と計画が大切でしょう。目標がある方が必要性、優先度、モチベーションなどによいのは確かです。一つは行動することです。目標を決めるという目標でレッスンをスタートすることでもよいで…
A.見本は、手本でなく、一つの叩き台、タッチと言っています。最初は、何かしら基準を与え、まねさせるというのが一般的な教え方です。初心者なら、わかりやすいサンプルとして使うのです。 でも声には、最初も初心者もない。顔に不正解がないのと同じで、そ…
A.メニュは、声の動きとしての基本のフォーム、これを型といいます、それをつくるためであり、また、それから自由になるための型ということです。これまでもバスケットやボールや素振りなどで説明してきました。 型というのは、形と違ってフォーム、動きの一…
A.「お前ごときでスランプと言うな」これは、あなたに対してではありません。自分自身に対して思ってきたことです。一流アスリートやアーティストのスランプの話を聞いてみてください。 できたことができなくなったのがスランプですから、私などにはスランプ…
A.そんなに整然としたものを求めるのは止めましょう。無理無駄を省きたいのはわかりますが、ここは一人ではできない無理無駄をするところとして使って欲しいのです。今の自分のものを限定したらもっと狭くなります。今の声でどの声が使えないなど決めつける…
A.喉や声帯だけを部分的にみても、何ともならないということです。その上で応急の処置や限定された対処をするのはやむを得ないとして行うとしても、本当の問題は別にあります。根本的な解決は、全身からと時間的経緯から、両面で考えるべきことです。 オーソ…
A.ウエイトトレーニングのように、部分的な負荷をかけるのは、あまりに荒療法です。ヴォイストレーナーの勧めるものではありません。全身に均等に負担をかけて、呼吸も発声もバランスよく無理せず深めていくことが原則です。
A.技をことばにできるのは熟練者だけといわれます。なまじ中段階では、ことばにすることで上達を妨害してしまうことが多いようです。 「規矩作法守りつくして破るとも離るるとても本(もと)を忘るるな」(利休、道歌) 「心はそれ自身を組織化することに…
A.トレーナーさえも消えているのが理想のレッスンです。なら、一人でやればよいのでしょうか。いえ、トレーナーが場を作っているからこそ、声が導き出されるのです。 トレーナーが教えないどころか、そこにいないとなると、スクールに通うような人からは、こ…