26.研究所のレッスン
A.モノトークとは、モノローグ(独白)を表現として成立させたもので、モノローグ(=独白)がダイアローグ(=対話)に対して用いられている点と区別するため、私がつくった造語です。 ある合宿で、私はレッスン2~3年目くらいの、まだ表現力の十分にな…
A.学ぶべきことは、そのようなことです。 1.体と結びついた発声 (=声楽) ブレスヴォイストレーニングの声づくり 2.ことばと結びついた表現 (=モノトーク) ことば、せりふ(表現) 3.音楽と結びついた歌唱 (=カンツォーネ) フレーズ、リズム、…
A.歌詞がよいことは、原語と日本語との両方で学ぶための一つの大きな条件です。ヨーロピアンソングは、日本詞がメロディも踏まえてうまくつけられているものが多いのです。ただし、その頃の詞は、一音節(モーラ)に一音の日本語をあてていたため、原詞の…
A.原語のままではなく、訳詞という自分たちのことばがつくことが大切なのは、歌は生活しているところのことばで支えられているからです。器楽曲に対して、歌が決定的に有利なところは、次の二点です。 1.人間の声である 2.ことばで意味を具体化できる …
A.世界に数多くあるスタンダード曲とは、歌詞やストーリーは皆、知っている曲です。その上で歌うのなら、歌い手には楽器としての基盤と、音楽の演奏としての表現力が問われるのです。初物で、誰もやっていないからオリジナリティだ、などという安易な海千…
A.日本人の英語熱もあって、ジャズは英語のまま歌われるのが多くなり、日本語の訳詞は、陳腐なものになりました。それに対し、カンツォーネやシャンソンは、日本人にはフランス語、イタリア語がわかる人が少ないせいもあってか、日本語で歌われるままで、…
A.音色やフレーズ(節回し、メロディ、リズム)から推察し、感じていくことを求められるからです。それこそが演奏、音楽の世界なのです。一見、逆のようで同じこととしては、歌詞を全てわかりすぎているからよい、というのもあります。落語の定番の噺のよ…
A.次のような面で外国語での歌唱をするとよいと思います。 1.日本人の感覚の問題を「切る」ことができる 2.日本人の体の問題を「切る」ことができる 3.西欧(英語など)の歌唱にストレートに入れる 4.クラシック、声楽の方法がそのまま使える 5.…
A.イタリアを使用すると、発音でなく音色に耳を傾けられるためです。初心者やJ-POPSの人には、声の世界によりストレートに入りやすくするために使えます。 1.ポップスの感覚(メロディ、リズムパターン、コード、進行展開、アレンジ、音響効果)で…
A.日本語はもとより、英語よりもイタリア語が発声に使いたいのには、いろいろな理由がありますが、第一に使いやすい、第二に意味がわからないことがとても好ましいのです。(♭)
A.「ここは、何をしているのか」という問いでなく、表現していく人は、ここでも具体的に活動しているのです。どんな場でも、意義はそこにいる人に委ねられています。 オペラやミュージカルでも、なぞっているだけの人は、出力という形しかとっていません。…
A.方法論でなく、環境、状況での気づきの違いと考えた方がよいでしょう。その環境として、私は声を継続して育成し、記録し、分析、評価できる研究所をつくりました。そこでは、トレーナーを紹介するとともに、その指導を通じて、声の聞き方や効果にも関心…
1)体と息のトレーニング[15分] ・呼吸法 息吐きトレーニング、曲を使った息吐き ・体づくり、柔軟、ストレッチ、筋トレ など 休憩[5分] 2)声のトレーニング[25分](次の中から選択) ・発声 ・滑舌練習 ・歌詞 or 詩の朗読 ・発声教材(コンコー…
A.1、「息のトレーニング」 舞台上ではよく通る声が必要です。そのためには、体全体を使って、腹式呼吸で発声する必要があります。まして、動きながら、安定した声で歌うためには、腹式呼吸は不可欠です。胸式呼吸では、演技での動きや踊りでの息の乱れに…
A.まずできるだけ歩くこと、そして電車などでも、座らずにまっすぐに立つことです。姿勢は、いつも聴衆に見られていると思って、正しましょう。ファッションや持ち物も同じです。毎日の意識を変えることからスタートすることです。いつも、精一杯の背伸び…
A.レッスンで感染のリスクを減らすため、マスク着用を認めるようにしました。生徒もトレーナーも自己判断に任せた上で、必要に応じて外すこともありとしています。マスクをこれほど使うのは、日本人だからです。普通は、口元を隠してのコミュニケーション…
A.トレーナーにみられているのでなく、あなたがトレーナーをみてください。私のベストレッスンは、私が観客のような立場になり、レッスンの最後の拍手したくなるものです。(♯)
A.便利なものを使うと、その分、能力が落ちるものです。自分にとって優先したいものには使わず、その時間を充分とるために、他のことで便利なものを使うべきです。(♯)
A.少なくとも、トレーナーの弾くピアノの手は見ないように注意しています。また、鏡をみる方向で位置取りすることもあります。トレーナーの表情や眼から読み取ることも大切ですが、何よりも、自分の心身や声に集中して欲しい。音の世界に最大限に対応でき…
A.すべてあなたにとって初めて、こちらも、あなたについては初めてです。ワンパターンで、誰にでも同じ方法で同じ効果を上げているなどと言うのは、価値にならないレベルまでのことだからできるのです。(♯)
A.誰でもやった分だけ伸びます。そして人並みにできるようになるのです。私が、ダーツやビリヤードやルーレットやパチンコができるようになるのに一日もかからないでしょう。しかし、価値のあるというレベルで問えば、一つとして一人として同じものはない…
A.すべてOKというなら、誰でもここまでのレベル、やった分だけできるレベルです。こういう人に失敗も変革もありません。若い頃のやり方のまま、ずっとやっているのです。 すべてNG、だめというのなら、相手よりもずっと高いレベルを求めるからです。い…
A.あなたができることは、すべて、できていてあたりまえのようになっています。日本で育てば、日本語を話したりすることも苦労しないでしょう。しかし、それは外国人にはあたりまえでないですね。このあたりまえであることとないことをきちんと見分けるこ…
A.ヴォイトレには、それなりの専門用語があります。ただ、資格があるのではないから、トレーナーも出身や経歴により大きく違います。むしろ、相手によって、ことばは変えなくてはなりません。相手の反応できることば、できたら体に反応が起きることばをか…
A.トレーニングは意識的に行うものです。それは、無意識にできるためにやるのです。といっても、無意識にやればできるのではありません。誰もが育ちのなかで、いろんなくせを身につけてきます。よいものも悪いものもあります。しかし、トレーニングはそれ…
A.好き嫌いと、すぐれている、すぐれていないは異なると述べてきました。ファンは好き嫌いで判断しますが、トレーナーは秀劣を見極め、その人が秀でていく方向にトレーニングします。これは、単に感じる力、受け身ではなく感じ取る力です。声なら聴覚、耳…
A.「やって」「効いて」「よくなった」ワークショップや体験レッスン、1回の感想でそういうのが多いとトレーナーも「もっと」「早く」「よく効く」ように、よくなるようにしようとしてしまいがちです。 私は10年先をみていますから、それが100回くり返され…
A.スポーツ選手でも最初から一つのことだけやるのでなく、複数をやる方が後で伸びると言われています。自分のもっとも向いているものを選べずに好きなものとして選んだとしてもそうであるなら、ステージはともかく研究所でこそ、レッスンやトレーニングこ…
A.静かなところのレッスンでは、体から生じた音がよく聞こえることもあります。トレーナーは慣れているので、よほどのこと以外は気にしないでよいでしょう。また、慣れないレッスンでこれまでと異なる体の使い方をするため、いろんな現象が出ることもあり…
A.ヴォイトレは歌うための声づくりだけではありません。ヴォイトレもしゃべっていることもすべて含めて、歌を歌っていないときも声を出していたら、人によっては声を出さなくても歌っているということもあるのです。心身を忘れるほどに集中し、打ち込むこ…