発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q57.表現する、伝えるということについて考えることは何か。また、実際に歌うとき考えること、心がけること、どうやって表現力や伝えることを磨いていけばよいのか。友人のライブをみるとわかりやすいのだが。

A.表現、伝えることは最終的な課題であり、教えることのできることではありません。それは、その人の表現を伝えることにはならないからです。プロになるノウハウはいろいろありますが、自分でみつけていくしかないでしょう。結局は、その人間がどのレベルまで行きたいのか、人生という限られたなかでどう時間を使っていくのかという問題です。生徒間のライブなどに行くなと言っていますが、それは、そのへんで行なわれているライブのレベルに追いつくのが最終目標のレベルに、頭も体も設定されてしまうからです。彼らのレベルにいきたければ、彼らよりも上のレベルのものだけを自分のなかにとり込んでいけば、気がついたときに彼らと同レベル、あるいはそれ以上に自分がなれているはずです。100m泳ぐことを目標にしている人とオリンピックに出場することを目標にしている人、どちらが先に1km泳げるようになれるのかと考えてみてください。オリンピックをめざしている人の方が、より正しく、速く、楽にたどりつくことができます。そしたら、どちらをめざせばよいかという話です。