A.これはとても難しい問題だと思います。あなた方が盲目の人の、聴覚の感覚を今から得られるのかということを考えてみればよいと思います。盲目の人は目をつぶっていても、杖一本で歩けるのです。耳を通じて見えるわけです。外国人で歌っている人たちは、そういう人です。日本でも、ピアニストとか、バイオリニストは同じです。
ヴォーカリストもミュージシャンですから、本当のことでいえば同じです。教育をするとか、基本の勉強をするとかのレベルではありません。日本のヴォーカル志願者には、ベースの音が少し狂っているのが指摘できない、ドラムが入りそこねたのがわからないという人も少なくありません。バンドの人ならすぐにわかるレベルのことです。
それは基本の勉強というよりは、感覚がそこにいたっていないのです。だから、逆に考えた方がよいと思います。それだけやれば、やっていけると考えた方がよい。外国人と比べるのはよいですが、優劣を競う必要はないと思います。