発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

★Q504.洋楽のロックヴォーカリストのようにシャウトして歌えません。シャウトして歌うためにはどのようにすればよいでしょうか。

A.日本人というのは、大きな声、深い声を出すのが苦手です。日頃からあまり大きく強く出さないために、いつまでたっても、声がしっかりと体についた、魅力的、かつ個性的なものにならないようです。日常レベルにおいて、大きな声でシャウトできないことには、歌の中でシャウトできるものではありません。本来、日常生活でできていないものは、日常生活で得ていくのがよいというのを知った上で、効率的に早く得る、より多くを得るためにトレーニングがあるのです。
 外国人ヴォーカリストがシャウトするときに使っている声は、とても深く、喉に負担のない発声をしています。子音中心ということも、高音には有利です。それに対して、私たちの叫ぶ声は、すぐに喉にかかってしまいます。体や息が充分に使えないまま、無理に浅い声で出そうとしているためです。
 腹式呼吸でしっかりとことばがお腹から出るように、そこから、喉にかけずに、ことばをシャウトできるようにしていきます。最後に歌にのせて、ことばをシャウトします。喉にかけず、お腹の底から声を出せることです。
 声を痛めやすい人は、最初はやってはいけません。これは、日本では役者のトレーニングで役者の声の条件を得ていく方が早いように思います。