A.腹式呼吸だけでは声は出ません。あくまで腹式呼吸は声を扱うための方法でしかありません。しかし、腹式呼吸は、誰でももう身についているともいえます。私たちは普段、あるいは眠っているときに、無意識のうちに腹式呼吸を行っています。ですから発声に伴って、腹式呼吸が無意識的にできるようになる必要があるということで、意識的にトレーニングするのです。
つまり、腹式呼吸は、それ自身がマスターとか、完成というのがあるのではなく、程度問題なのです。役者や歌手でも必要性はそれぞれに違います。あがってうまく声が出ないなどというのも、この腹式呼吸でかなり改善されます。