発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q905.呼吸法が身に付いていないとは。

A.息を使って呼吸法だけをすると、しっかりと腹式で息の流れをつかめているのに、いざ声を出すとまったく体が使えていない場合があります。これは明らかにのどで声を出している証しです。これでは真の呼吸法が身に付いたとはいえません。腹式の声とのど声ではまったく声質が違いますし、歌っている本人が一番わかると思います。というのは、体の使い方が全然違いますから、声を出している本人が一番分かるはずなのです。
 具体的な練習として、寝ながら下腹部を動かす練習をしましょう。それができたら、そのままの状態で同じお腹の動きをしたまま声をアーと出してみましょう。ここで力が入っていると、お腹が硬くなってしまいます。また、お腹が動いていても、声がのど声のため浅い声になっていないかも同時に確認しましょう。呼吸法と発声が別物になっては意味がありません。呼吸法で行っている体の使い方のまま声を出せるように、ゆっくりでよいので、確実に体で覚えながらトレーニングをすすめていきましょう。