A.声については、しぜんに出せている状態から、少しずつ「ハイ」でできる一番よい声、深い声にし、その声をせりふや歌にしていきましょう。本当に楽しくて、お腹の底から声を上げて笑うときの声を出してみてください。懐かしい人に会って思わず「アッ」というときの声、お年寄りが倒れるのを見て、「アッ」というときの声、そこにある生き生きとした表現を感じてみましょう。トレーニングでは、その人にしかない魅力ある声を、そのまま使えるようにしていきます。その原点の声を取り出すために「ハイ」やことばのメニュがあるのです。
トレーニングのときは、つい声を出すことばかりに気がいってしまうものですが、自分の普段の声や、感情が入ったときの体の状態なども、思い出してみましょう。しっかりと「ハイ」が取り出せるようになったら、次はその声で1フレーズずつ読んでみてください。