発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1011.ことばの読みをせりふとしてきちんと伝わるように成り立たせるトレーニングを教えてください。(T056)

A.「青い」ということばを、体でひとつに握っていると、連続して言うことで、「青い、青い、青い・・・」と聞こえます。ことばを口の中で作ったり、感覚の中でばらついていると、だんだん「オイア、オイア、オイア・・・」と聞こえてきます。「青い」の「ア」に対して「オイ」は高くなるからです。読みの中では一段と強まってしまい、体で声になる前に、ばらついたことばとして出てきてしまうことになります。
 日本語は、強弱ではなく高低で意味をつける言語です。また、日本の教育では「読み間違い」は注意されても、声に表現をこめることについては注意も受けることがなく、「きょう・わ・た・し・は」と読んでも、文字と合っていれば間違いとはされないのです。そのような背景もあるので、なかなか掴みにくい感覚なのですが、日々ことばのトレーニングとしてやっていってください。歌詞読みのブラッシュアップにもつながっていくと思います。歌詞が自分のことばになっているかどうか、そこに自分の体と心が動いているかどうか、しっかりとチェックしつつ、課題を進めていってください。