現実の場を見て自分には歌えないと感じるとしたら、彼らにあるアンテナは何なのかということです。結局、音の中の世界でしょう。音が働きかけてくるか、働きかけてこないか。ただし、ヴォーカルの場合は、そこだけじゃないから難しいですね。楽器の場合は本当に音で見ればいい。その人の何も見なくても、聞こえてくるものがよければ、どんな格好をしていても、どんな風貌の人が弾いていようが、それは認められます。けれど、ヴォーカルの場合は、それまで含めてひとつの魅力です。もしかすると、声は大したことなくても、売れっ子になる人もいる。感動させることができる人もいます。