A.腹式呼吸は、歌を歌う上で、どのジャンルでも、とても大切なことだと思います。強化するには、いろいろな方法があり、生活の一部として習慣になるものもあります。腹式呼吸とは、横隔膜の運動のことです。横隔膜は、体を横から見ると、斜めになっていて、一番わかりやすいのは、みぞうちとおへその間、後ろは、腰の辺りに手をおくと、横隔膜の動きがわかります。そこに息をためるように息を吸うことが大事なのですが、イメージとしては、蛇口の口にビニール袋の口をあてます。そして、水を出すと、当たり前ですが、底から水がたまります。そのイメージで、口から、ストローでジュースを飲むように息を吸います。そのとき必ず、先ほど言ったところに手を置き、手をあてているところに、息をためるようにします。
この練習は、椅子に座って練習すると、とても効率がよいです。特に、時間を設けて練習しようとしなくても、電車で座ったとき、学校で座っているとき、仕事中、座っているとき、いつでも、気が付いたときに練習できます。そのお腹に息が入った感覚がわかったら、それをどんどん強化する必要があります。例えば、先ほどの要領で、5秒かけてゆっくり息を吸う、そして、息がたまった状態で、5秒息をとめます。そして、5秒息を吐く練習は、とても効果的です。吐くときに、口から針くらいの細さの息を出すつもりで息を吐きます。そのとき、前に息を吐くのではなく、鼻を通って上に行くイメージを持つと効果的です。(♯Ω)