発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1551.トレーナーから力んでいるといわれました。力みをとるためには、どうすればよいでしょうか。

A.自分で歌っていてお腹や下顎、首、肩が硬いと思ったことはありませんか?それもすべて力みです。歌にとって力みは一番の敵であり、取り除くことは並大抵の訓練では無理です。私は以前、「昔から癖になっている箇所を取るためにはそれまで歌ってきた倍の年月が必要」と言われました。当時は歌を始めて5年目でしたので、気をつけていても10年もかかってしまうのかと、愕然としたのを覚えています。「力を抜こうとしても力んでしまう」このような経験をしたことがある方も多いと思います。私もこれに悩まされ、歯がゆい思いをしてきました。

 しかし、現在、私が師事している先生と出会って道が開けました。「力を抜こうとしても逆に意識してしまって力んでくるものだよ。だったら別のことに集中して力んでいる場所を忘れる位、別のことに集中しよう。だから私のレッスンでは力を抜けとは言いません。」この言葉で私の力みは一気に軽減されました。今はマスケラ、パッサッジョなどを意識することで、力みは以前の半分もないと思います。身体の力みとは一生戦っていかなくてはいけないと思いますが、少しでもよい方向に向かえばと思います。(♭Σ)