発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1811.レッスンやトレーニングの真価とは何でしょうか。

A.勉強はアンテナを鋭くしていくことと気づいていくことです。気付いていくのだから、気づかないことを知っていけばいいのです。それが人のところにいってお金を払う唯一の理由です。自分でやっているだけだと同じところをくるくる回るだけだったり、行き先がわからなくなってきてしまいます。そのために、方向やステップを自分で把握しておくことが必要です。次の目的に対してどういうギャップがあって、そのギャップはどういう方向で埋めていけるかをみていくことです。それを与えるのがトレーナーで、足らないことがわかれば、メニュは自分で考えればよいのです。
 今の感覚や体で考えてはいけません。勘がよいアーティストはそれと全く違います。自分の今の判断が正しいといってしまうと、その人の都合のいい音楽にはなるのですが、それはその人の本当の音でなく、周りの人は認めたところで、2、3年やって終わってしまうケースが多いのです。自分のものではあっても、浅い自分ではなく深い自分のものと思ってほしいです。そうなったときに初めていろんなものが動き出すのです。
 自分自身だけにでなく、まったく自分を知らない人にも心地よく働きかける力が出てくるのです。応用できるためには再現できなければいけません。いい声が出たりうまく使えても、それが二度と出なかったら意味がありません。