Ａ．声楽やヴォイストレーニングをやるというのは、本来はメロディや音程よりも、そこから自由になるために優先されることなのです。リズムがとれない人は、リズムから自由になれないからリズムのトレーニングをやります。声も同じです。
日本人は真面目なので声を自由にするのでなく、声の出し方をやっていくつもりでいます。技術として、出せるほどにそれを使いたくなって、自由になれなくなってしまう。それを離してしまえば、楽に時間や空間が変わるのに、さらに大きく描こうとせず、まとめてしまうので、全部埋めつくして伝わるものが少なくなってしまいがちです。どこかでその展開ができればいいのです。正確にできるコントロール力は必要ですが、それが目的ではありません。
