A.仕事をしていると「体調管理も仕事のうち」と言われる。確かにその通りだ。歌い手が風邪をひいたり、喉を潰していては仕事にならない。正論である。しかし、どんなに気をつけていても、風邪をひいてしまうこともあれば、喉を痛めてしまうことはある。なってしまったことを責めてもしかたないので、そうなった時のことを考えておくことのほうが必要だと思う。風邪をひいていると歌えないのだろうか?必ずしもそうとはいえない。鼻水が止まらないと私自身はどうにもならないが、喉が腫れているくらいだったら長時間は無理でも多少なんとかなる。
本番前の発声練習は上手くなることよりも歌いやすくするために喉を暖めることに意味がある。喉が暖まるということは少なからず充血してくるということだ。風邪をひいたほうが歌いやすいという人までいる。体調管理はやって当たり前。それを前提としているが、人間が生ものである以上、体調を崩すのはしょうがない。しかしその時にどうやったら最低限度のパフォーマンスができるのかということは考えておく必要があるだろう。(♭Σ)