A.発声の初歩の段階では、筋肉を使って鍛える、という考えは持たないほうがいいです。いろいろな人を見てきて、最初にそういう考え方で入った人はうまくいかないことの方が多いという印象を受けます。筋力トレーニングでも、フォームが悪いと、つけたい箇所とは違う部位の筋肉がついて、効率が上がらないということがいわれます。人によっては数年、ただフォームのことだけを考えたほうがいいと思います。
姿勢とは、すべての運動選手にとって土台となるとても大切なもので、ヴォイストレーニングにとってももちろんそうです。ギターのネックが反ってきても平気な人は、プロのギタリストにはいないはずです。それと同じように、ヴォーカリストは調子が上がらないと感じたらすぐにフォームをチェックして修正できるようにならないといけません。これを筋肉に活を入れて調子を戻そうとして悪循環になる人が多いように感じます。(♭∀)