発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2182.オペラ歌手の難しさはどこにあるのですか。

A.オペラ歌手は、演技をしながらマイクなしで客席に響き渡る声を常に出さなければならず、とても大変なものです。演技する体勢によっては声が出しづらく、フォームが乱れて上手く歌えないこともしばしばです。また、芝居の細かいことに気を配るあまり、やはりフォームを崩してしまうこともあります。演奏会形式(衣装や舞台セットがなく、仮に演技をしたとしても少し動く程度の形式)では上手く歌えるけど、劇になると上手く歌えない歌手もしばしば見られます。大きな動きを付けても発声を乱さずに歌えるようになるためには、経験がかなり必要になってきます。
 最初の稽古で演技を中心に作っていく段階ではあまりフルヴォイスで歌わない人が多いです。オペラ歌手は、自然に演技しながら良い声を出しているように見えて、とても苦労する部分が多いものです。(♭∀)