A.オペラ歌手は、演技をしながらマイクなしで客席に響き渡る声を常に出さなければならず、とても大変なものです。演技する体勢によっては声が出しづらく、フォームが乱れて上手く歌えないこともしばしばです。また、芝居の細かいことに気を配るあまり、やはりフォームを崩してしまうこともあります。演奏会形式(衣装や舞台セットがなく、仮に演技をしたとしても少し動く程度の形式)では上手く歌えるけど、劇になると上手く歌えない歌手もしばしば見られます。大きな動きを付けても発声を乱さずに歌えるようになるためには、経験がかなり必要になってきます。
最初の稽古で演技を中心に作っていく段階ではあまりフルヴォイスで歌わない人が多いです。オペラ歌手は、自然に演技しながら良い声を出しているように見えて、とても苦労する部分が多いものです。(♭∀)