発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2223.喉を開けるということを教えてください。

A.ヴォイストレーニングをしていると、よく「『喉を開けろ』と言われるが、どうやって開ければよいのか」といったことを訊かれます。確かに自然で無理のない発声には、喉が開いていることは大切です。しかし、手や足のように目に見える部分を動かすのと違い、喉の中は普段目にすることがないので、『喉を開ける』という行為はなかなか難しいのではないでしょうか。『喉を開ける』事にこだわり、逆に喉を締め付けたり、首から肩にかけて余計な力が入っている事が多いように感じます。それではせっかくのアドバイスも仇になってしまいます。

 では、どうやって開ければよいのでしょう。少し視点を変えて『どんなときに喉が開くのか』考えてみましょう。私が良くお話するのが『あくび』と『吐くこと』です。これは私自身、レッスンでよく言われていました。あくびをするとき、喉はは脳により多くの酸素を取り入れるために開きます。吐くとき、喉は胃の中の物を全て出すために開きます。どちらも本能的に喉を開けている。つまり自然に喉が開いている状態なのです。少し汚い話になりましたが、喉を開けるという事に疑問を持っている方の参考になれば…。(♯Λ)