発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2422.普段、話す時に注意すること、意識することはなんですか。

A.普段、人と話をする際に、自分がトレーニングしたことを生かそうとして、お腹を意識したり、深いひびきを意識したりして話すということは、なかなか難しいことだと思います。コミュニケーションの現場でそれをやってしまうと、相手との意志の疎通ができなくなってしまうからです。
人と長時間話をして、疲れてきたな、息が上がってきたなと思った時点で、休憩を取り、深呼吸をするなり、腹式呼吸をするなりして、体を深いポジションに戻してあげましょう。これを習慣づけていけば、人と話をしている最中も、深いポジションで話ができるようになってきます。
相手の話を聞くことから、すべてが始まります。もちろんこちらの伝えたいこともあるかとは思いますが、まずは相手の話を聞くことが大切です。相手の話を聞き、相手との距離を縮めていくのです。相手との信頼関係を築くこと。そこからコミュニケーションが始まるのです。その際に、相手の目を見るということも大切です。必要以上に見つめすぎるのも問題ですが、相手の目に語りかけていくという気持ちは必要です。

 このように自分がことばを発する前に、すでにコミュニケーションは始まっているのです。相手との関係の中で、自分の思いというものを表現しいくのです。相手の気持ちを考えることなく、コミュニケーションはできないのです。
相手とのコミュニケーションがとれてきて初めて、自分の思いを伝えることができるのです。声のボリュームや発音も大切ですが、相手に伝えたいという思いこそが大切になってきます。
低いテンションでは、相手まで気持ちが届きません。集中した高いテンションで話すからこそ、思いも伝わっていきます。また集中できているからこそ、相手の話にも集中でき、的確に内容を把握して、コミュニケーションできるようなるのです。
そうはいっても、伝えたいという気持ちだけでは伝わりません。ある程度、はっきり話すということも大切になってきます。伝えたいことば、重要なことばは大切に、丁寧に話していくことです。