発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2662.発声練習をしていけば、いい声になるのでしょうか。いい声とは。

A.いい声にするために発声練習をしていきます。しかし発声的にいい声だからといって、「いい声」とは限りません。
いい声とは、もちろん発声的にいい声も含みますが、その上で、伝わる声、気持ちの乗った声でなければならないのです。発声練習で基礎的な声のよさを鍛えていきながらも、伝えようとする気持ち、表現力も同時に鍛えていかなければなりません。
逆に発声ができていなくても、伝わる声というのはあります。一流の歌手でも、発声のことを気にしないで、テンションの高さ、思いの強さで、成り立たせてしまっている人もいます。成り立っているのであれば、発声を鍛えなくてもよいといえます。しかし長く活躍していくためには、発声練習を行ない、のどや体の使い方の基本を身につけておくことは重要になってきます。
また発声だけを鍛えて、気持ちの入っていない声を出していては、人前で歌う意味がありません。発声は必要条件ではありますが、絶対条件ではないのです。