A.基本的には、ミュージカルの中での歌は、劇中歌ということになります。劇の中に歌が入っているという形です。ですから必然的に演技の延長、セリフの延長で歌を歌うことになるわけです。
またもともと俳優だった人が歌っていたり、また歌手の人がミュージカルに参加していたり、もともとオペラを歌っていた人が歌っていたり、多種さまざまな人が、ミュージカルに参加しています。
もともと俳優だった人は、歌うとセリフの延長のような歌う方をすることもあります。歌よりセリフを重視した歌い方ですね。また歌手の人が歌ったりすると、歌としてはおかしくないのですが、俳優的な要素が薄いために、ミュージカルの中では浮いてしまうこともあります。またオペラ経験のある人は、とても安定した声で歌うことができます。しかしセリフが少し不自然に聞こえることもあります。
いろいろな方々がミュージカルに参加しているのですが、基本はやはりお芝居です。お芝居の中で歌っている、自然に歌っているということが大事ですね。
このような説明をしましたが、ときどきブロードウェイでミュージカルを観ることがあるのですが、とてもレベルが高いため、俳優、歌手、オペラ歌手の違いはまったくなく、純粋にミュージカル俳優として観ることができます。もしニューヨークに行く機会があったら、ミュージカルを観ることをお勧めします。