発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3073.ピアノの表現について教えてください。

A.ピアノでの表現というのは主に2種類あると思います。大ホールオペラの場合、ピアノの発声法としては、息をできる限り漏らさずに発声することが基本です。そうしないと、ホールの隅までマイクなしでピアノの声を届かせることは不可能だからです。しかし、室内楽の場合(ドイツリートなど)、空間が広くないことが多く、多少息を漏らしても声が聞こえることもあり、息混じりのピアノを使うことはよくあります。ポピュラー音楽の場合、マイクを使うので後者のピアノ表現も有効につかうとよいと思います。しかし、息を漏らさないでもピアノの表現として成り立つ声を使えるようにテクニックを磨くことはとても大切なことで、これを獲得することによって表現のヴァリエイションは広くなっていくと思います。発声の難易度としては前者が圧倒的に難しいです。(♭∀)