発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3312.高音と低音で音の質が大きく変わってしまいます。

A.胸声句と頭声句のバランスをとるには、上顎の感覚がとても大切になってきます。口腔内と頭腔内の二つの仕切りの役割を果たしているのが上顎と言っても過言ではないと思います。頭腔の空洞だけを考えてそこだけに声を響かせようとすると、声の支えが抜けやすく、浮いた声になってしまいます。逆に口腔内で空気の動きが終わってしまうと頭部への響きは得られません。中間音は上顎を中心にして息を動かし、低音域は少し前、高音域は軟口蓋へ、と傾けるテクニックが、響きのポジションを安定させる=低音から高音までムラ無く響かせるテクニックといえます。
最後にもう一つ付け加えると、高音発声と低音発声はまったく別物と考えないようにしましょう。中間音を基本として、音域が動いた時に少々修正するようなものと捉えてください。(♭∀)