発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3369.声の幅が狭いのですが、広くするためにはどうしたらよいのでしょうか?

A.声の幅といっても、声のトーンの高低や声質の硬さ・やわらかさ、ボリュームの大小など、いろいろな意味があると思うのですが、ここではそれらも含めて、一本調子にならないように、自由に表現できるようになるには、という観点で説明をしていきます。
「自分の気持ちが変われば、出てくる声も変わる」ということが理想です。しかしだからと言って、基礎を身につけずに気持ちだけで表現をすればよいのかというと、そうではありません。基礎は基礎で身につけたうえで、気持ちに則った声が出てくることが大切なのです。
そしてその基礎の部分ですが、自分の体をしっかりと使い声を出していくこと、体から声が出るように発声を安定させていくことが大事です。体の基礎体力を上げること、呼吸法を身につけること、腹式呼吸を身につけること。体を楽器として、日々鍛えていけば、基礎は身についてきます。そうして基礎を身につけたうえで、応用を高めていけば、もっともっと自由に表現できるようになります。
練習方法として録音することをお勧めします。まずはワンフレーズのセリフを使い、自分が思った通りにしゃべってみます。たとえば、声のトーンを高くしてしゃべりたいのであれば、声のトーンを高くしてしゃべってみます。そしてその通りに再現できているのかを、録音したものを聞いてチェックしていくのです。これは「トーンを低く」「声を硬く」「声をやわらかく」「ボリュームを出して」「ボリュームを抑えて」でも同じで、再現できているかをチェックしていくことが大事なのです。もし再現できているのであれば、さらにもっとよくするためにはということを考えて録音をし、チェックしていけば、ますますよくなっていくのです。
このように録音をして、客観的にチェックしていくことで、客観性も増し、自由に表現できるようになっていきます。(♭∞)