発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3412.イタリアオペラの発声の真髄とは。

A.イタリアオペラの世界での、玄人目線での本当にすばらしい歌手と言われる人の多くが、派手さのない歌手であることが多いです。「発声の神様」といわれるような歌手は、素人の人が聴いたら派手さがなくてつまらなく感じるものです。そのような歌手のほとんどの共通点は、パッサッジョをどの音でしているのかわからないという点です。何故そのように聴こえるかというと、低音から高音までの音の質がとても均一であるためです。つまり、究極に自然である声ということです。例えば、パヴァロッティは素人受けする歌手か玄人受けする歌手か、と問われたならば、おそらく素人受けする歌手です(ある目線からですが。もちろんパヴァロッティはすばらしい歌手です。ちなみに、若い頃のパヴァロッティは玄人よりだともいえます。)なぜなら、パヴァロッティのカバーする音は少し耳が肥えるとわかりやすいものだからです。そのあたりまでわかるようになってっきたら、オペラ玄人の入り口だと思います。(♭∀)