発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3451.声楽の発声を学んでいるのですが、ナレーション時にどう活かしたらよいかわかりません。

A.まず「セリフと歌」の関係ですが、「ことばと歌」と言い換えてもよいかもしれませんが、別物ではありません。しかし同じかと言ったらまた違うのです。別物ではありますが、声を使っている時点で、自分自身の声であり、声を出す際の体の使い方は同じになるのではないでしょうか。

声楽の場合は発音よりも発声を重視します。まずよい声を出すことが優先されます。そしてしっかりと体を使い、ひびきのよい声を、楽器としての体から出していきます。そしてその過程で声自体をよくしていくのです。また発音を軽視するということはないのですが、発音よりも発声が勝ってしまうのはこのためです。

ですから声楽においては、よい声を出すこと、またよい声を出すための体の使い方、そして楽器としての体を作ることを学んでいけばよいと思います。そのうえで、ナレーションになったならば、その楽器を使いつつ、声をあまり広げすぎないように(ボリュームを出しすぎないように)コンパクトにしてしゃべっていけばよいのです。