発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3497.よい声とはどんな声ですか。

A.よい声は「自然な声」です。私のレッスンではこれを一番重要視しています。よい声を作るというよりは生徒さんがご両親から頂いた声を鍛えると言った方がよいかもしれません。「声を作る」というのは私のなかではモノマネタレントが使うことばではないかというイメージがあります。

日本人の声楽の先生、特に年配の女性の方の多くは喋っている声から、どこかファルセットのような声をしていらっしゃる方が多いです。しかしイタリア人の声楽の年配の方々の声(少なくとも私が聞いた範囲)はかなり地声です、しかも大きいです。

イタリアの歌劇場の日本公演などに行くと、地声とかファルセットという観念がないのかもしれないと想像してしまうほど自然な発声の方が多く日本人の声がいかに弱いかも教えてくれます。

ですから私のレッスンでは声をそのまま出すということを基本的なメニュとして考えています。特に女性のレッスンでは胸声、頭声とあまり偏りすぎず生徒が出しやすい声を重点的に鍛えることにしています。