発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3613.マスケラの響きと鼻声は違いますか。

A.鼻腔共鳴と体得しようとして、鼻声になってしまっている人はたくさん見かけます。確かに、やわらかく、自然な響きの声は、口蓋垂の所の鼻の入口が多少開いているが、決して鼻声には聴こえないはずです。さらにそこから、鼻声にならないようにすると、鼻が詰まったようなモコモコとした声になってしまう危険性もあります。自然な響きの声、自然なニュアンスの声を出すにはとてもむずかしいことですが、どうやったらできるのかは、鼻の入口の操作だけでなく、他の条件が満たされていないと不可能です。それは、アッポッジャ(支え)であったり、身体のバランスであったりもします。ちなみに、軟口蓋を上げる努力をすることは、逆に鼻への通路をふさぐことになりますので、避けましょう。結果、口の中の感覚がドームのように感じるものですが、軟口蓋を完全に上げてしまうとマスケラには響きません。(♭∀)