発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3663.大きな声は必要ですか?

A.発声において「叫ぶな!」とか、「怒鳴るな!」とか、「吠えるな!」など、よく言われます。さて、ここで問題です。叫びや怒鳴りなどの感情が激した声を排除すると、素晴らしいアクートに近付けるでしょうか?答えはノーです。ここが、アクートが会得できない原因の一つはここにあると思います。高音域で声門閉鎖がうまくいかない人が、偶然にもうまくいった瞬間に、何を感じるかというと、「こんな野蛮な非音楽的な声出してしまって恥ずかしい!」と感じます。ただ無心に叫んだ声でよいのです。ただ、普通に叫んだだけの声と、アクートの違いは、前側か後ろ側かの違いなのです。怒鳴りや、叫びを否定して、感覚的に拒否していたら、永遠にアクートは会得できません。うまく歌おうとするな、や自分の声を聴こうとするな、と指導するのは、そういうことなのです。(♭∀)