発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3668.そば鳴り声はどこが悪いのでしょうか。

A.咽頭壁広げ、脱力して軽く頭に響かせる発声をしている人は、胸や喉を響かせる声が、そば鳴りで遠くに届かない声だと信じているようです。まず、オーケストラを飛び越えて聴こえる声は、男声では3000Hz女声では4000Hzのフォルマントを多く含む声です。これをスクイッロといいます。声の輝きの要素です。スクイッロが出る条件は喉頭出口を搾り込む事、喉頭を的確に下げる事です。勿論、咽頭壁は広げません。ただ単に頭が響くと遠くまで飛ぶとは言えません。プレースメントには限界があり、誤った形でマスクや頭が響いている感覚が生まれる事があります。いずれにしても咽頭壁を広げる発声は、スクイッロを無くす事はあってもスクイッロを強める事はありません。声が飛ぶ、飛ばない、そば鳴り、云々に関しては、曖昧な憶測が飛び交っているようです。(♭∀)