発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3810.地声を高い音まで伸ばしたいがどうすればよいか。(5)

A.低い音から、半音ずつ、発声していって、少しずつ、音域を広げていく練習がいいと思います。一定の高さまでいくと音色が変わってしまうと思いますが、そこから無理して音を上げようとせず、音色が変わってしまうなと感じたら、また、半音下げて歌い、また半音上げて歌い、の繰り返しで、練習していくと、だんだんに音域はひろがっていきます。音域を広げるためには、体を充分に響かせて歌うことも大事です。深い息で、歌うように心がけてください。また、口の中の空間を広げて歌うことが大事です。首の付け根が伸びるような感じを意識して、後ろが開くようなイメージで歌うことが大事です。ある歌い手は、のどちんこが、見えるように歌え、という方がいます。それは、口を大きく開けて歌う、ということが目的なのではなく、口をそこまで開けて歌うには、どうしても横隔膜を使わなくては歌えないのです。鏡を見ながら、人指し指を口の中に入れて、のどちんこが触れるくらいの口を開けて歌うと、どうしても、肋骨が開いて、横隔膜を使わざるを得ません。高音になればなるほど、力がいると、考えがちですが、それは、逆で、高音になればなるほど、肋骨が開いて、体が大きくなるようなイメージを持つと、高音まで出ます。また、胸に手を当てて、思い切り、手を息で押し返すようなイメージを持って歌うと、地声で高音が出せるかもしれません。

いずれにしても、大量の息と、体の開きと、また、頭などの共鳴する場所をフルに使って歌うことで、高音はでます。体全体を響かせるようなイメージを持つことも大事です。目をしっかり開けて、目の奥に息を入れるようにすると、正しく、深く、息が吸えます。その時の体や、頭の空間を持って、地声で歌うようにすると、高音まで、出るのではないかと思います。その心がけをもって毎日、少しずつ、鍛錬していけば、必ず、理想の声を手に入れることができます。また、好きな歌手の真似をしてみるのも、いいと思います。(♯Ω)