A.単純に自分のテクニックを磨くこと以外にもっと大事なことがあります。今の自分の声を判断してもらうことです。人間は自分の声を実際には正確に判断することができません。
自分が聴いている声と人が聴いている声は違うからです。ですから私達歌い手は常に第三者に聞いてもらう必要があるのです。自分が気持ちいいから人が気持ち良いとは限らないということです。
レッスンではトレーナーに発声の技術を教わると同時並行して声の判断(診断)をしてもらうという大事な工程があることを認識してレッスンに臨みましょう。
私の知り合いにとても素晴らしい声なのですがK音楽大学院に2年連続で入試に失敗しているソプラノがいます。声は確かに素晴らしいのですが声が奥気味に聞こえることを私が指摘して先生はどう仰っているのか尋ねると、あまりレッスンに行けていないということを話してくれました。プロになる大学院生になるという目標がある人がレッスンに行けていないというのも随分おかしな話だと思ったものです。お忙しい先生ならば1レッスンをもっと濃いものにするかあえて定期的にみてくださる先生をさがすのも一つの手段だと思います。(♭Σ)