発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3882.喉声の判断基準を教えてください。(8)

A.「声」を聴いて喉声かどうかを判断するにあたって、人それぞれ歌い方や癖によって聴こえ方もさまざまなので判断基準を定めるのは難しいです。

一般的に喉声のときは、息をコントロールする「お腹の支え」が働いていないので息の流れがなく、結果としてフレーズが流れていかないので声が止まっているように感じられます。歌っている本人も歌いにくいのでますます喉で声を押してしまいます。このため、声が割れる、もしくは割れそうになるギリギリの不安定な声となり、これも喉声と判断できます。

さらに、この声の割れそうな不安定感を打破しようとさらに強く声を押すと、場合によっては声とは別の雑音が混ざって聴こえるような喉声になります。ここまで明確な喉声ではなく一見判断がつかないような場合であっても、音の多い音形を少し速めのテンポで歌ってもらうと、喉で押した声、力んだ声は身動きがとりにくく動きが鈍いのでテンポについていくことが出来ないという現象が起こります。(♯α)