Ａ．音域を広げることよりも大事なことはもちろんあるのですが、そうはいっても要望は多いです。音域を広げる方法は、それがじぶんの自然な声を広げるという意味であるなら、一個しかないです。それは高音域と中低音域との境目であるパッサッジョ（通過点）をどう歌うかを知ることです。高音域と中音域を行ったり来たりするときのロスを減らすことに成功すれば、身体全体から余計な力が抜け、楽に高音を出すことにつながります。低音は高音ほどは音域は伸びませんが、高い音に行くときに、軽い声、柔らかい声にすることで高い音を出しやすくしようとする人がいます。男性の場合それを実行すると、裏声にしたり、裏声を混ぜたりするひとです。喉頭から必要な力が失われ、逆に高音が出なくなります。また高音の輝きが失われ、響きが散ってしまいます。高音に行くときに、喉の力を緩めるのではなく、あるいは喉に力を入れるのでもなく、喉頭を絞って声のサイズを小さくしていくことで、高音を楽に、そして輝かしく歌うことが出来ます。(♭∀)
