A.腹式呼吸を強化することと、響きのポジションを掴むことが大事です。この、どちらかだけでも、高音は成り立たちません。腹式呼吸の強化にはいろいろあります。例を挙げると、お腹に息をためる練習。みぞおちと、おへその間に、左手をおきます。そして、肋骨をたどっていった、腰のあたりのやわらかいところ(インプルス)に右手の甲を当てます。そして、鼻から、ゆっくり5秒間かけて息を吸います。そして、5秒間、息を止めます。そして、口から細く5秒間息を吐きます。残った息は、前屈して全部吐き出してしまいます。このトレーニングは効果的です。また、腹筋を鍛えることも大事です。低い椅子に足を乗せて、床に寝転びます。そして、頭の後頭部に両手を当てて、少し、頭を持ち上げます。すると、少し、お腹に力が入ります。その状態を保ちながら、さらに、上半身を起こします。それを20回繰り返します。これは、お腹をうまく使うのに効果的なトレーニングです。日常でできるトレーニングは、ただ、姿勢をよくしていようとするだけでも、よいトレーニングになりますし、電車に乗っているときに、ドアが開いた時だけでも、息を止めてみたりすると、腹式呼吸にかなり役立ちます。響きに関しては、ハミングをひたすらやってください。それも、喉で押すようなイメージではなく、体全体を響かせようと思って、やってみてください。かなり高音まで、きついかもしれませんが、練習してみると、効果があります。また、アジリタ(細かくて速い音型)をとりいれた、発声練習をすると、正しいポジションが習得できるかもしれません。(♯Ω)