発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4031.素質(持って生まれたのと)と育ち(後天的に身につけられるもの)についての相違点(8)

A.様々な見方があるうちのひとつの捉え方ですが、骨格と声帯、それに伴う声質(声の性質という意味で)は素質と言えます。声帯の長さ、太さなど、その形はもともと持って生まれたものであり変えようがないからです。また、一人として同じ形の声帯は存在しません。自分だけの声帯から発する声の質も、持って生まれたものになると考えます。骨格に関しても同様です。
しかしどんなジャンルにしても言えることですが、たとえよい素質を持っていても何もしなければ宝の持ち腐れということです。重要なのは、その素質をどう活かしていくか、どう成長させていくかだと思います。変えることのできない「自分の素質」を受け入れた上で、声の音色や音域の幅を広げる、表現力や音感を磨く、自分の体と存分に向き合って声のポジション、フォームを掴む、などのことは本人の意志と努力で後から身につけることができます。「素質」は変えられないが、「育ち」は自分次第、ということです。(
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