A.この歌はよく音大生や声楽を始めて間もない方が歌うことが多いですが、丁寧に歌おうと思うと、とても難しい曲です。
まず出だし「Caro」は♭E(高声用ではF)から始まりますがこの音はちょうど各声部のパッサッジョの位置から始まるので出し辛いものです。またアの母音というのも出し辛くさせている要因の一つでしょう。パッサッジョでのアの母音というのはとても難しい音なのです。この歌は一つ一つ言い出すときりが無いくらい大変な歌なのであまり細かくは書けませんが重要ポイントとして、この歌は本来ピアノ伴奏の歌ではないということです。
本来は弦楽四重奏と独唱のための曲であり弦楽器4本と同等の声でなければいけないのですからあまり強弱記号にとらわれすぎて小さく歌いすぎてはいけません。
特に「tanto rigor」のフレーズの長いピアニッシモでは初心者はあまりピアニッシモは考えすぎず自分の一番出しやすい声で出してください。上級者はそこを響きのみでピアニッシモにするのですが初心者は声を奥に引っ込めてしてしまったり喉を詰めたりする可能性が高いので自分の出しやすい声でだしていきましょう。
また本来は「カーロ ミーオ」なのでミオと短く切りすぎないようにして母音をのしっかり歌ってください。(♭Σ)