発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4038.「カーロミオベン」の歌い方について(5)

A.レガートに歌うことが基本です。歌詞は、とても情熱的ですが、決して自己陶酔にならないように、気持ち、速めに歌うことをおすすめします。最初の、Caがとても難しいですが、舌の奥と軟口蓋を使って、はっきりとCaと言ってみるとよいと思います。最初から高音ですが、おへそより10センチ下の、丹田を意識して、支えのある声で歌いましょう。
次第に、音型は下がりますが、気持ちは、高揚するように歌います。senza di te languiscie il corの部分は音の跳躍があります。喉で歌わないで、支えでもって、レガートに歌います。そこまで、単調だった伴奏がここから、刻み始め心のざわつきのような表現になっています。平常心を失うような、気持ちの高まりです。Cessa crudel tanto rigor に向かって歌いましょう。
そしてポルタメント。ここが、一番大事なところですので、あわてずに、気持ちを表現してみてください。pppになっていますが、弱弱しくならないよう、気持ちの高まりが、pppになっていると、思って、柔らかいイメージで歌うとよいと思います。
またcaro mio ben。最初とまったく同じ音型、ことばですが、より、感情をこめて歌ってみてください。そして、最後に向かっていきますが、最後のフェルマータがマックスになるように、最初は、p、次はmfと、だんだんに、近づいてくるようなイメージで歌うとよいと思います。そして最後は、華やかに、堂々と盛り上がって歌いきってください。(
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