発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4041.「カーロミオベン」の歌い方について(8)

A.発声の観点からみた場合ですが、イタリア語を美しく発音しながらも、フレーズが途切れ途切れにならないようにしたいです。そのために、イタリア語を知っているか知らないかに関係なく、まず歌詞の母音部分だけで歌う練習をすることをお勧めします。音程、リズムに合わせながら母音で歌い、そのときの感覚を身体に慣れさせます。その後で子音を入れて、本来の歌詞で歌ってみます。このときに、子音が入ったことで全く別ものになってしまわずに、母音部分だけで歌ったときの感覚に近い状態(歌う体勢、母音を発音したときの口の状態など)で歌うことを心がけます。ようするに子音に惑わされないようにします。特に音の高低に幅がある箇所(~di te languisce il cor)や中間部フレーズの上行形(il tuo fedelから4小節)などは、発音するのに必死で母音の口が狭くなり喉が上がってしまいがちなので、母音の口を開ける、母音を長めに歌ってみるなど、母音の状態に注目してみてください。(α