発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4066.一日の練習をどのくらい、何をやったらいいのかわかりません。

A.こういう質問はトレーナーからすると、とても嬉しいですね。

一生懸命取り組もうとしているのがよく分かります。どれくらい練習するかですが、これは本当に人によってまちまちです。

毎日練習をする方もいれば、二日に一度、三日一度、本番直前、もしくは本番にしか声だしはしないと言う方もいます。要は自分の体とあった方法を見つけられればいいのですが、声を出して歌うことだけが練習ではないということを知っておいてください。

私が尊敬するソプラノ歌手の方は一日に最低でも5時間は練習時間は必要と言っていました。5時間も毎日歌ったら、声帯が疲れてしまって大変ではないの?と思いますが、5時間のうち声を出すのは最後のほうの30分から1時間だけ、と言うことでした。

その他の時間には、発音の確認をしたり、作曲家や作詞家のバックグラウンドや音楽的な構成を調べたりする知識的な勉強、ストレッチ(ヨガや、ピラティスなどもよい)、呼吸法の確認、(胸が上がっていないか、腹式を保てているか)(メロディラインをイメージしながら、息を流すなどのトレーニング)筋トレを行っていると言うことで、特に年齢によって全身の筋肉が固くなってきてしまったので、筋肉をやわらかく使うためのケアにかなりの時間を割くと言うことでした。

なかなかここまでの練習時間をもち、日々気力を注ぐことは容易ではありませんし、生活に支障をきたすかもしれませんので、一概にお薦めはしませんが、逆に言えば、声を出さずともできることはたくさんあるということです。ちょっとした、筋トレや、ストレッチは家でもできますし、呼吸法は歩きながらでも、仕事しながらでも確認できるのですから。ぜひ自分にあった方法を、自分の生活の中で見出していってください。(♯Ж)