A.声を仕事にしたいと思う人は、自分の名声のために、よい声といわれたい、よくよい声と言われるのでそれを利用して楽に生活がしたい、という考えで取り組めば必ず失敗するでしょう。それは、聴いてくれる人が心地よい気分を感じてもらうため、「人の為」という考えがないと、声の成長は絶対にありえないということです。
なぜかというと、耳というものは、自分と他人とでは存在している場所が違うからということも関係します。自分がよい声と思われたいために声を出す人は、必ず自分でもよい声に酔いしれたいという心理が働くはずです。口よりも後ろにある耳に向かってよいと感じる声を出そうとする意識は、外にはなかなか向かないでしょう。そうです、人の耳は、自分の外にあるのです。灯台下暗しという言葉があります。遠くから照らされているような光は、灯台の下はあまり明るくないのです。(♭∀)