A.人によって様々ですが、準備はしておけばしておくほど良いと思います。グルベローヴァという名ソプラノに、昼公演の時は何時に朝おきるのですか?と質問したところ、午前2、3時には起きて体を起こしていくと答えたそうです。彼女は自分の体のコンディションが、目覚めて何時間経ってからがもっとも良いのかを把握し、逆算し公演にあわせているのだそうです。もちろん人によって様々ですが、コンディションが整っているかというのは非常に重要な問題です。ですから、一日の始めに出した声が思ったとおりに行かなくてもがっかりしないで下さい。初めてのレッスンのときでもそうです。それはまだ自分のベストの声ではありません。体をストレッチし、ゆっくり温めていき、呼吸法を確認し、体のコンディションが整ってから初めて声を出していきます。それも最初は自分にとって無理のない音域(C-C)だけをゆっくり丁寧にやっていきます。しっかり発声をやることで、思わぬ声帯の疲労やトラブルも防げるのです。本番前に疲れてしまうほど声を出すことは決し
てお勧めしませんが、声を出さずに行う練習を数時間かけても悪いことは何もないでしょう。(♯Ж)